柳田仰天140メートル弾「過去ベスト7以内の当たり」

[ 2014年3月14日 05:30 ]

<ソ・中>2回1死三塁、右越え本塁打を放った柳田

オープン戦 ソフトバンク7―2中日

(3月13日 ヤフオクD)
 とてつもない打球が右翼席へ伸びていった。2回1死三塁。ソフトバンク・柳田が山内のカットボールをフルスイングすると確信を持ってバットを放り上げた。

 「完璧っス。ぶっ飛んだんで、どこまで飛ぶか見ながら走りました」

 オープン戦単独トップとなる3号2ラン。続く4回無死三塁ではフルカウントから左腕パヤノの直球を中前へゴロで打ち返した。これで13打点とし、オープン戦堂々の「2冠」だ。

 仰天の140メートル弾。ただし本人は「過去ベスト7以内の当たり。一番は2軍時代の京丹後で阪神の鶴さんから打ったセンターバックスクリーン超え」と解説した。

 前日は中日のベテラン・川上の緩いカーブに翻弄(ほんろう)された。そこで試合後、自身の打撃をビデオで研究。打ち方を変えた。「きのう、何で打てんのかと思って見よったら分かった。構えたとき、バットを動かしていたのをやめ、動から静にしたらトップまでがスムーズになった」。

 ちょっぴり先輩への意地もあった。広島商の先輩でもある中日・達川バッテリーコーチは試合前、ベンチで座っているルーキー森を柳田と勘違い。同コーチが広島の監督を務めていたころ、広島市民球場に足しげく通っていた柳田は憧れの先輩に間違われ「似てますかねぇ…」と微妙な表情を浮かべていた。

 それでも試合でたっぷりと示した存在感。本拠地初観戦だった後藤芳光オーナー代行(50)も「実力は知っていましたが、どこまで飛ばすのかと思いました。華がある」と賛辞を惜しまなかった。

 開幕まで2週間。「もっとコンディションを上げたい」。強力クリーンアップの後に控える「恐怖の7番」はどこまでも貪欲だった。

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2014年3月14日のニュース