吉村禎章氏が占うセ後半戦 GT一騎打ち、不気味な存在は中日

[ 2013年7月24日 09:23 ]

独特の雰囲気の甲子園。16日の阪神―巨人戦では、安藤(中央)が押し出し四球を与えた場面で、ファンから怒りのジェット風船が飛ぶ

 巨人と阪神。「2強」による一騎打ちの構図は、後半戦も変わらないだろう。阪神を含めた他の5球団は「対巨人」に照準を絞ってくる。今後、8月から9月中旬にかけては厳しい戦いが待っているはず。巨人は同一カード3連敗、負け越しを回避し、いかに得意のホームで貯金をつくれるか。逆に言えば、ここまで21勝20敗の貯金1に終わっているロードでの戦いが極めて重要になる。

 私の現役時代もそうだったが、特に優勝争いをしているシーズン終盤の甲子園は、本当に独特の雰囲気になる。ほぼ球場全体が阪神ファン。そんな中で白星をつかむには、プラスアルファのパワーが必要だ。ここまで巨人は阪神戦で6勝7敗1分け。最終的にも五分で終わると見る。となれば、本拠地である東京ドームで、下位球団を相手に取りこぼしをしないことが優勝への条件となる。

 不気味な存在は中日だ。12日からのナゴヤドームでは巨人相手に3連勝。いまだ借金9だが、中継ぎの浅尾も復帰するなど戦える態勢が整いつつある。現在、2位・阪神とは11ゲーム差。中日には連勝する力もあり、これが5~6ゲーム差に縮まると分からなくなる。その中日も含めた3位争い。巨人で一緒にプレーした中畑監督率いるDeNAには、台風の目になってほしいと思う。2強の優勝争いとは別に、CS争いでセ・リーグを大いに盛り上げてもらいたい。 (本紙評論家)

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2013年7月24日のニュース