福留 先制4号特大弾!元気もらった36歳誕生日の贈り物

[ 2013年4月29日 06:00 ]

<D・神>影も躍った!2回無死二塁、阪神・福留はバックスクリーン右へ特大の先制2ランを放つ

セ・リーグ 阪神5―3DeNA

(4月28日 横浜)
 土曜日は泣けてくるほどの貧打でも、一夜明ければ全く違う虎がいる。阪神は藤浪の日曜日。逃げ切り勝利が決まると、和田監督は「日曜日は勝つと思って(マウンドに)送り出しているから」とご満悦の表情を見せた。

 サンデー、イコール勝利―。ナインは指揮官がイメージする方程式に従って、しっかりルーキーを援護した。大きかったのは、福留の一発。2回無死二塁、三浦の初球を完ぺきに捉えバックスクリーン右横に放り込んだ。先制4号2ランだ。

 「マートンがいいヒットで出たから、進塁打を打つぐらいの気持ちだった。いい結果が出たので、それはそれでヨシとしていいんじゃないですか」

 試合前時点の打率は・156。2戦連続無安打と調子が上がってこない中、練習でさまざまな工夫を凝らしていた。ティー打撃では、下半身とヘッドスピードを意識するため長尺バットで振り込んだ。ある日は、バットを置いてスイングの構えからトスされた球を左手でつかむ動作を繰り返した。「左手の使い方の確認」。この日のフリー打撃では気分転換のため、普段使っている白木とは違う茶色のバットを使用し、感触を確かめた。

 36歳の誕生日だった26日の朝。長男・颯一(はやと)君(5)を幼稚園へ送る車内で「おめでとう」と書かれた手紙をもらった。「若干、英語も入っていたかな」。車中で何度もバースデー・ソングを歌ってくれた。長女・桜楓(はるか)ちゃん(2)は、それに合わせて手を叩き祝福してくれた。2人から元気をもらい名古屋から横浜へ移動。「特大アーチ」はお返しの贈り物だった。藤浪が先発した日に打点を挙げたのは初めて。「巡り合わせもある。楽に投げさせてやるのがいいからね」と上機嫌だった。

 同点の6回には、藤井彰が1死一、三塁から勝ち越しの左犠飛。女房役が勝ち投手の権利をプレゼントした。「どっちに転ぶかわからない状態で点を取れて良かった」。今季初となる敵地でのカード勝ち越し。藤浪が抑えるだけでなく、野手が打つことで「勝利の日曜日」は成立する。

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