【野球のツボ】WBC1次ラウンドで不気味な存在は…

[ 2013年1月10日 16:30 ]

いよいよWBCイヤーがスタート。侍ジャパンの3連覇への挑戦が始まる

 年も明けて、いよいよWBCイヤーがスタートした。8日に都内で、代表スタッフによる会議が行われたが、山本浩二監督をはじめ、どの顔も引き締まっていたのを感じた。

 スタッフ会議では、出場辞退を決めた吉見一起投手(中日)に代わる追加選手を選ぶかどうかを検討した。結論は残ったメンバーで行くことで一致した。候補選手は現在33人。最終エントリーは28人。いずれにしても5人を外さないといけないだけに、今から追加で選んでも…というのが、スタッフの見解だった。

 会議では、さらに2月の各球団のキャンプ視察の日程を確認。沖縄の日本ハム、阪神、中日の順で、候補選手の状態をチェックするとともに、各球団への協力を改めて依頼する予定になっている。

 沖縄視察の後は、2月9日から宮崎でのキャンプ視察。そのまま代表チームは2月15日からの合宿に突入する。2月からは臨戦態勢だ。新聞などの報道を見ていても、候補選手たちは例年より早く仕上げるべく動き出している。それぞれが、日の丸を背負う自覚を持って取り組んでくれているのは頼もしい。

 私も1月中に、しっかりとノックができる体を作るつもりでいる。一流どころばかりを相手に、失礼なノックはできない。さらに三塁ベースコーチとして、ミスなくサイン伝達ができるように、心身のコンディションを整える予定だ。

 WBC1次ラウンドの相手はブラジル、中国、そしてキューバ。キューバ対策には、どのスタッフも神経をとがらせているが、ここに来て「ブラジルはなかなかの戦力を揃えてきている」という情報がいろんなところから入っている。メジャーでも実績のある投手スタッフを揃えているという話も聞いた。

 キューバに関しては資料もでき上がったが、ブラジルに関しては、まとまったものがない。近いうちにDVDが届くということだが、一発勝負の国際大会。油断は大敵。ブラジル対策も抜かりなく進めなければ、と身を引き締めている。(WBCコーチ・高代 延博)

 ◆高代 延博(たかしろ・のぶひろ)1954年5月27日生まれ、58歳。奈良県出身。智弁学園-法大-東芝-日本ハム-広島。引退後は広島、日本ハム、ロッテ、中日、韓国ハンファ、オリックスでコーチ。WBCでは09年、13年と2大会連続でコーチを務める。浩二ジャパンの頭脳。

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2013年1月10日のニュース