沢村 中継ぎ陣休ませた!プロ最多139球完投8勝

[ 2012年7月26日 06:00 ]

<巨・D>7回2死一塁、中村のピッチャー返しをグラブで止める巨人・沢村

セ・リーグ 巨人6-2DeNA

(7月25日 東京D)
 巨人・沢村がプロ最多の139球で完投勝利だ。10安打2失点。お立ち台に向かう右腕に笑顔はなかったが、球場は大きな拍手と歓声に包まれた。

 「いつも6、7回で降りている。5連戦の頭なので完投できて良かった」。完投の手応えを感じたのはいつか、と聞かれると「試合前からです」と強気に言い放った。

 初回に先制を許し、4回以外は毎回走者を背負う苦しい展開。打ち取った打球が野手の間を抜けるなど不運もあった。それでも「集中力です」と気持ちを切らさず、3回2死一、二塁で筒香を空振り三振。5回2死一、三塁では先制打を浴びたラミレスを148キロ直球で二ゴロに斬った。

 2年目。夏場を迎え、体調維持にも工夫を凝らす。現在は上半身の筋力トレを抑え、下半身を集中的に強化。疲れがたまる時期こそ、上体に頼ることなく下半身主導の投球を心がける。それが4月13日のDeNA戦(横浜)以来、今季2度目の完投につながった。

 後半戦初戦の完投劇。チームを勢いづけ、登板過多だった中継ぎ陣を休ませることもできた。原監督も「価値ある完投でした」と称えた。これで自身は4連勝で、8勝7敗と白星先行。「チームに貢献したい。完投数も増やしていきたい」。投球同様、頼もしい言葉で会見を締めくくった。

 ≪江川以来26年ぶり≫沢村(巨)が完投で今季8勝目。巨人の投手で後半戦開幕試合に完投勝利は86年江川が中日戦でマークして以来26年ぶりだ。この日は139球を投げたが、自身昨季5月31日西武戦の130球を上回る最多投球数になった。これで6月29日中日戦から4連勝。リーグ戦再開後に4勝は両リーグを通じて沢村だけだ。

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2012年7月26日のニュース