3連勝!沢村 勝負の夏へ完全復活7勝目

[ 2012年7月13日 06:00 ]

<巨・広>6回1失点と好投を見せた巨人先発の沢村

セ・リーグ 巨人6-2広島

(7月12日 東京D)
 勝負球は決まっていた。3点リードの6回1死一、二塁、打席には広島・石原。巨人・沢村の105球目は137キロのフォークだ。バットの軌道を避けるように、内角低めにストンと沈んだ。再三、走者を背負いながらも6回7安打1失点でまとめた。

 「きょうは長野さんに尽きます。チームが勝って良かった。(フォークは)高めに抜ける球もありましたが、ストライクも取れた」。6回降板に笑顔は控えたが自身3連勝で7勝目をマーク。ようやく負け数に並んだ。

 5回のピンチもフォークで切り抜けた。1死二、三塁で3番・梵、4番・岩本を連続三振。ともに沈む球でバットに空を斬らせた。川口投手総合コーチも「フォークが前の試合から角度が出てきて勝負球になってきた」と絶賛。8奪三振のうち決め球はフォークが3、直球も3、スライダーは2。代名詞である剛速球にスライダー、そしてフォークも加わることで的を絞らせなかった。

 体調不良も完治してきた。6月に3キロ落ちた体重は、食事や筋力トレーニングの成果で96キロに戻った。だから100球を超えても指先に疲れが来ることなくフォークがしっかりと落ちた。自身4連敗後、2連勝でこの日を迎え「白星がつくと1週間の気持ちの持ち方も違ってくる。やっぱり“勝つ”っていい」と心身ともに充実している。

 「完投したいという気持ちがあった。(次は)絶対に、絶対に、完投します」と頼もしい右腕に、川口コーチも「今、元気なのは沢村だけ。夏場に期待してますよ」とした。いよいよ背番号15が反逆態勢に入ってきた。

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2012年7月13日のニュース