秋山 監督の「ミス」救った!新人一番乗りサヨナラ打

[ 2011年9月17日 06:00 ]

<西・楽>9回1死満塁 秋山は中前サヨナラ安打を放ち左手を上げる

パ・リーグ 西武6-5楽天

(9月16日 西武D)
 打球が中堅に抜ける。西武の秋山が左手を高々と掲げた。今季3度目のサヨナラ勝ち。12球団の新人で今季一番乗りとなる劇打で、乱戦を締めくくった。

 「打った球は真っすぐかシンカーかよく分かりません。監督には“相手投手の方が苦しい。ヒーローになってこい”と言われました」。3安打3打点。声を弾ませるルーキーの姿に、ベンチの渡辺監督は心から安どした表情を浮かべた。「大失敗だったね」。5―0で迎えた9回の投手起用が、まさかの展開につながってしまったからだ。

 8回を投げ97球、3安打無失点だった帆足に代え、右脇腹痛から約1カ月ぶりに復帰したミンチェをマウンドへ。しかし右腕は2安打3四死球の大乱調。慌ててつぎ込んだ牧田が、嶋に同点打を許した。指揮官は「こういう試合にしてしまったのは自分の責任。継投ミス。選手が最後まで諦めずに、よく救ってくれた」と反省しきりだった。

 ドタバタのサヨナラ劇。それでもこれで、9月に入って10勝3敗1分けはパ・リーグで堂々の首位だ。昨年は優勝マジック4としながら大失速し、ソフトバンクに逆転優勝された悪夢の9月。あれから1年。今年は逆転でのCS進出へと快進撃が続く。3位・オリックスとは4ゲーム差。残り26試合は、昨年の悔しさを晴らす舞台でもある。

 この日のミンチェ投入も今後を見据えた起用だったが、「監督4年目だけど、あらためて野球の怖さ、継投の難しさを感じた。あした頑張ろう」と渡辺監督。きょう17日の楽天先発は田中。防御率トップの難敵を攻略してこそ、さらなる浮上の可能性が広がる。どんな形でも、勝つしかない。

 ≪新人のサヨナラ打は加治前以来≫ルーキーの秋山(西)が9回1死満塁で自身初のサヨナラ安打。新人のサヨナラ安打は08年6月6日に加治前(巨)がロッテ戦で初打席サヨナラ本塁打して以来。西武では01年3月31日近鉄戦で佐藤友がマークして以来10年ぶりになる。秋山の満塁機は今季3度目だが、8月18日楽天戦二塁内野安打(1打点)、9月11日オリックス戦中安打(2打点)、この日を合わせ3打数3安打、4打点とデビュー以来凡退がない。

 ▼西武・中島(初回1死二塁、3ボールから先制2ラン)打っていいかなと思っていたけど、真っすぐが中に入って来たので思い切り押し込みました。

 ▼西武・中村(3回無死二塁から左越え適時二塁打)相手のミスで得点圏に走者が行ったので、何とか還そうと思って打ちました。

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