松坂も止められず…Rソックス5連敗!早くも正念場

[ 2011年4月8日 06:00 ]

<インディアンス・レッドソックス>敗戦投手となった松坂(右)

ア・リーグ レッドソックス4―8インディアンス

(4月6日 クリーブランド)
 レッドソックスの松坂大輔投手(30)が6日(日本時間7日)、インディアンス戦で今季初登板したが、初回に2点本塁打を浴びるなど5回を6安打3失点で敗戦投手となった。チームも4―8で敗れて、1996年以来15年ぶりの開幕5連敗。開幕5連敗以上のチームがポストシーズンに進出したのは過去に2例しかなく、3年ぶりの2桁勝利を目指す松坂とともに早くも正念場を迎えた。

 チームの連敗を止められなかった。松坂にとっては、それが何より心残りだった。

 「自分の状態の良い悪いに関係なく、こういう状況なので、チームが勝つように投げなければいけなかった。それができなかった」

 オープン戦最終登板から中10日という間隔、試合開始時の気温は4度で小雨も降り注いだ。通常より15分早くアップを開始したが、体は動かなかった。下半身が使えず、右腕が上がり切らないまま投げるため、リリースポイントが定まらない。初回はカウントを悪くして甘く入った球を狙い打たれ、いきなり2点本塁打を被弾。同点としてもらった直後の2回は、逆にストライクゾーンに投じたが、1死一、二塁からA・カブレラに初球のカットボールを左前適時打。打線が低調な中、2回までの3失点が致命傷。150キロを超える球はなく、直球で空振りをとれなかった。

 過去とは違う自分を見せる。「ストライクゾーンで勝負をする」ため、下半身主導のフォームで球速アップに取り組んだ。簡単にストライクを取る打者、慎重に入るべき打者の見極めにも注意を傾けた。打者を早いカウントで仕留めるため、人さし指と中指の間から球を抜くフォークに近いストレートチェンジに磨きをかけた。だが、3球以内の決着は打者24人中13人。そのうち4安打されるなど、ちぐはぐな面が目立った。

 重苦しい雰囲気のまま、チームは開幕5連敗。オフに積極的な補強でゴンザレス、クロフォードらを獲得し、開幕前にワールドチャンピオンの筆頭候補に挙げられたレ軍だが、これで先発5人中、松坂を含め3人が5回以内で降板。初白星が遠いテリー・フランコナ監督は「自分たちを哀れんでいる暇はない。勝つ方法を探すだけ」と話すが、チーム防御率8・33で、チーム打率・190。浮上の糸口すらつかめないのが現状だ。

 「100球投げていないし、欲をいえば、もう1イニング投げたかった。それができれば、次につながる投球ができたと思えた。でも、交代は自分の責任。次は投げさせてもらえる状況をつくっていくしかない」

 96球での降板は首脳陣の信頼を得ていない証拠でもある。次戦は11日(日本時間12日)のレイズ戦。チーム同様、下を向いている時間はない。

 ≪ポストシーズン進出率2・4%≫開幕5連敗スタートからポストシーズンに進出したのは74年のパイレーツと95年のレッズ(ともに開幕6連敗)だけ。スポーツ専門局「ESPN」によると、1900年以降、開幕5連敗以上は昨季まで85チーム。単純計算でポストシーズン進出確率はわずか2・4%となる。開幕4連敗以上からワールドシリーズを制したチームは過去にない。また、松坂は公式戦でのイ軍戦の敗戦は07年5月30日以来で、連勝は4で止まった。

 ≪寿司売り場もある新装スタジアム≫オフにリニューアル工事が行われたレッドソックスの本拠地、フェンウェイ・パークがメディア公開された。現在使用されている球場としてはメジャー最古で、来年4月20日に開場100周年を迎えるにあたり、2億8500万ドル(約242億3000万円)をかけて大改修。新たに大型ビジョンが設置され、球場内には寿司売り場も設けられた。ラリー・ルキーノ最高経営責任者は「これであと30、40年は使える球場になる」と話した。レ軍は8日(日本時間9日)にヤンキースを迎えて本拠地開幕戦を行う。

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2011年4月8日のニュース