新井貴選手会会長戸惑い「29日は予想外」

[ 2011年3月20日 06:00 ]

セの開幕延期決定を受け渋い表情で会見する新井選手会会長

 日本プロ野球選手会の新井貴浩会長(34=阪神)は19日夜、セ・リーグの開幕延期の判断を受け、遠征先の札幌市内の宿舎で会見を行い、「僕たちはずっとセ・パ同時開幕を希望していたので、29日は予想していなかった」と戸惑いの表情を浮かべた。

 新井会長は東日本大震災による被害拡大、さらに電力事情なども考慮し、15日に加藤良三コミッショナーらNPB側に「開幕延期」を強く訴えた。その中で、セ・リーグは17日に25日の強行開幕を決定し、それを受け「選手会の要望が受け入れられず悔しい」と反発。18日には文科省からの要請に同調し、「NPBには英断を期待したい」と再考を訴えていた。

 その中でのわずか4日の延期、さらにナイター自粛も限定的。セの決定後、選手会事務局から連絡を受けたが、「先ほど聞いたばかり。今の段階では私見を申し上げられない」と慎重に言葉を選んだ。また、日本プロ野球選手会前会長のヤクルト・宮本は「最初の考えからすると到底納得できるものではないが、デーゲームで開幕するとか努力している面もある」と一定の理解を示しつつも「努力するなら、もうちょっと頑張ってくれというのもある」と話した。

 新井会長は20日から再度、12球団の選手の意見を聞き取り、対応を考えるが、「選手の中で強い(反対)意見が出ているし、あした(20日)すぐに出せるかは分からない」と、意見集約が難航する可能性も示唆した。

 ▼中日・森野 正直、分からない。(プロ野球選手会の)新井会長にお任せします。

 ▼ヤクルト・石川 選手会の意見を集約してからコメントさせていただきます。

 ▼広島・石原 (リーグと)対立しようとかそういう気持ちは一切ない。球団の上の人たちの意向も分かっている。野球人として被災地の方々にプラスになることはやりたい。(決定した開幕日が適切かは)現段階では何とも言えない。

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2011年3月20日のニュース