2失点の唐川 現状で持てる力は発揮

[ 2010年11月3日 21:38 ]

 【ロッテ―中日】直前の宮崎合宿で指のまめをつぶした影響か、ロッテの唐川は序盤で帽子のつばが白くなるほどロージンバッグを多用した。右ひじの張りで戦列を離れていた右腕にとっては、ただでさえ8月26日以来の登板。複数の不安要素を抱え、苦心しながらも、四回途中までを2失点と現状で持てる力は発揮した。

 大舞台、しかも出身地での開催だ。「投げてみたい」と登板を待ちわびていた。一回、重圧で制球を乱すこともなく、走者を背負いながらも無失点で立ち上がると、二回は3奪三振。球速は140キロに満たなくても、数字以上の伸びで、うち2三振を直球で奪った。
 三回にはけん制で走者を刺してピンチの芽を摘む。新人時代の交流戦では中日に機動力で崩されただけに、成長ぶりが際立った。相手打線が2巡目の中軸に回った四回に2失点したが、21歳の右腕は24歳年上の山本昌相手にリードを保った。
 「大事な試合に投げさせてもらったのに、試合がつくれず、あっという間に終わってしまい、悔しいし、いろいろともったいなかった」と言うものの、今シリーズの他の先発に比べ、大きく見劣りする内容ではなかった。

続きを表示

2010年11月3日のニュース