斎藤「六大学に来てよかったと、きょう思った」

[ 2010年11月3日 20:30 ]

 【早大10―5慶大】大一番が決着した瞬間、早大100代目主将の斎藤はベンチから飛び出してマウンドへ駆け寄った。「最後に優勝できて本当にうれしい。六大学に来てよかったと、きょう思った」。涙はなく、心から喜びをかみしめているようだった。

 一回に味方打線の3点の援護を受けてマウンドへ。「今までやってきたことを出し切ろう」と大学4年間のすべてを注ぎ込んだ。球威と切れにこだわってきた直球を軸にした組み立てで、球種の多さも生かした。七回まで無安打。八回に失策などからリズムを崩して連打を浴び、無安打無得点を逃したが「プロに入ってからのお預けかな」と苦笑いした。
 野球ファンの間で語り継がれる「早慶6連戦」以来、半世紀ぶりの決定戦で満員に膨れ上がった秋晴れの神宮球場で、昨秋から先発で4連敗していた慶大に雪辱。主将としての責任も果たした。「今までにないエキサイティングな試合だった」と試合後も興奮冷めやらぬ様子だった。
 「完ぺきとは思わない。まだ修正する余地がある」。次に目指すのは早大初の明治神宮大会制覇。「WASEDA」のユニホームを脱ぐ日まで斎藤は闘志を燃やし続ける。

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2010年11月3日のニュース