中日　延長制し２勝２敗のタイに戻す

[ 2010年11月3日 17:51 ]

　【中日４－３ロッテ】中日が延長戦を制した。３―３の１１回、英智の安打と犠打で２死二塁とし、大島の三塁打で勝ち越した。３点を先行されながら４回に和田の適時二塁打などで２点を返し、５回に併殺の間に１点を挙げ同点に。投手陣は２番手以降が無失点でしのいだ。ロッテは４回以降、無得点。９回１死二塁、１０回無死二、三塁のサヨナラ機も逃した。

　プロ野球の日本シリーズは３日、千葉市の千葉マリンスタジアムで第４戦、ロッテ―中日が行われた。第３戦まででロッテが２勝１敗とリードしている。先発投手はロッテが唐川、中日が山本昌。唐川は今季６勝を挙げた後に右ひじの張りで戦列を離れており、８月２６日以来の登板。今季５勝を挙げている山本昌は４５歳２カ月での登板で、１９７２年のスペンサー（阪急）の４３歳３カ月を大幅に更新するシリーズ最年長出場記録となった。ＤＨはロッテは今岡、中日は野本を投入した。

　今季パ・リーグ３位のロッテは、５年ぶりで、セ、パ両リーグを通じて史上初となる３位からの日本一を目指す。セ覇者の中日は３年ぶりの頂点を狙う。日本シリーズは４戦先勝で、第５戦は４日に千葉マリンスタジアムで行われる。

　初回、中日は荒木が中前打で出塁も、井端のバスターエンドランが二塁併殺打に。だが、その後森野が右前打と、唐川の立ち上がりを攻めたが、無得点に終わった。ロッテも２死から井口が左越え二塁打で出塁もサブローが三振で無得点。

　３回、中日は先頭の大島が中前打で出塁もけん制死と、ちぐはぐな攻撃が続く。その裏、ロッテは中前打と暴投で岡田が二進し、西岡の左翼線適時二塁打で先制。さらに井口が右翼へ２ランを放ち３－０とした。西岡は「今まで迷惑を掛けていた。いいところで打って、チームに貢献できて良かった」と語った。

　４回、中日は先頭の森野が左越え三塁打で出塁、和田が左翼への適時二塁打を放ち、わずか４球で１点を返した。続くブランコが右飛で和田が三進したところで、ロッテは唐川をあきらめたが、古谷から野本が中犠飛で１点差とした。

　その裏、中日の投手は山本昌からネルソンに交代。ロッテは今江が根元の犠打で進塁したが、２死二塁で里崎が三振に倒れ無得点。

　５回、中日は谷繁が敵失で出塁、大島が死球、荒木が三塁内野安打の満塁で、井端の二ゴロは併殺となるが、その間に１人が返って３－３の同点に追いついた。その裏、ロッテは三者凡退。

　６回、中日は先頭の和田が右前打で出塁も、けん制死。中日はこの試合２つ目のけん制死と、チャンスをつぶしている。その裏、ロッテは今江が２死から左越え三塁打、代打・福浦のところで中日もネルソンから三瀬に交代も四球。続く金泰均を迎え、中日は４人目・河原をマウンドへ。右翼へ鋭いライナーを運ばれるが、英智がガッチリ取って無得点。

　７回はともに３者凡退。

　８回、ロッテは小野から内へと投手交代。２死は簡単に取ったが、中日は森野が右翼線二塁打。和田は敬遠でブランコ勝負とし、空振り三振。その裏、ロッテは先頭の清田が左前打などで二進し、今江が敬遠の２死一、二塁で浅尾がマウンドへ！福浦を中飛びに抑えた。

　９回中日は１死から英智が右前打と犠打で二進も、大島を二ゴロで抑えて無得点。その裏、ロッテは金泰均が中前打。代走・塀内が犠打で二進、続く岡田は空振り三振に切って取った。ここで落合監督がマウンドへ行き、直接声を掛けた。西岡との勝負は空振り三振！勝負は延長へと突入した。

　延長でロッテは伊藤が登板。荒木が三振、ここまで安打のない井端は右飛、森野が四球。和田は中前打で２死一、三塁としたが、ブランコが空振り三振でチャンスを生かせなかった。

　その裏、清田が四球、続く井口の右翼への打球を英智が目測を誤り、後ろにそらして無死二、三塁に。サブローは浅い左飛で１死。ここでブランコに代えて森野が一塁、堂上直が三塁へ。今江を敬遠し、中日はマウンドに高橋を送った。福浦は三塁ライナーで併殺。中日は無死満塁をしのいだ。

　延長１１回、中日は１死後英智が右前打、谷繁が送り、続く大島が初球を中越えへタイムリー三塁打を放ち、待望の１点を物にした。その裏、塀内に代わった細谷は二飛、里崎は空振りの三振で、中日は守護神・岩瀬を投入した。代打・南は四球、西岡は右飛で試合終了。

　対戦成績は２勝２敗となり、優勝は名古屋で決まることになった。