シーズンで中核担った虎の1、3番機能せず

[ 2010年10月17日 06:00 ]

<神・巨>3回無死一塁、鳥谷は捕邪飛に倒れる(捕手・阿部)

 【阪神1-3巨人】塁に出る人と走者を還す人が入れ替わって阪神は流れを失った。唯一最大の好機だった3回。驚異のチーム打率・290の中核を担った1、3番が機能しなかった。

 「やっぱり3回だったね、後から思えば。東野は(ボールが)指にかかってなかったから」。そう和田打撃コーチが振り返るこの回、先頭の投手の能見がストレートの四球。続く1番・鳥谷はフルカウントからボール球をファウルし、最後も内角高めのボールになる直球を捕邪飛。平野が中前打でつないだ1死一、二塁は3番・マートンが3ボールから3球続けて見逃して三振に倒れた。シーズン中の打撃からは考えられない2人の凡退で反撃機はついえた。

 今季の阪神打線は88試合で「1番・マートン、3番・鳥谷」だった。日本記録214安打のマートンが出て得点圏打率リーグ1位の・360の鳥谷が還す。この必殺パターンが終盤は鳥谷の不振で崩れ、2人の打順を終盤5試合で入れ替えたままCSに入った。「東野は手も足も出ない感じではなかった」と鳥谷。だが1番という打順で積極性を意識するあまり、今季66四球の選球眼を鈍らせた。逆に3番で“確実に走者を還そう”という意識がマートンから積極性を奪ってしまった。

 2人で7打数無安打1四球。「あすはびっくりするような打線になってるかもしれん」。真弓監督が入れ替えを示唆した1番と3番が機能しなければ、阪神のシーズンは終わってしまう。

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2010年10月17日のニュース