虎のベテランコンビで1・5差!20日にもM点灯

[ 2010年9月19日 06:00 ]

<神・巨>7回1死、金本は右中間二塁打を放つ

 【阪神1―0巨人】ベテランの一振りが叩き出した「虎の子」の1点を守った。阪神は18日、0―0で迎えた7回に代打・金本知憲外野手(42)の二塁打と桧山進次郎外野手(41)の右前適時打と2本のヒットで決勝点を挙げ、優勝戦線への生き残りをかける伝統の一戦の初戦を制した。2位を死守し、首位・中日には1・5ゲーム差と再接近。最短で20日にも、阪神に優勝マジックが点灯する。

 代打で登場したベテラン2人が、ともにひと振りで仕留めた。0―0の7回1死。まずは42歳・金本だ。じっくり見極めた1ストライク3ボールからの5球目スライダーを中堅右へ。好判断と全力疾走で二塁を陥れた。そして2死三塁から41歳・桧山が初球の直球を右前へ。アラフォーコンビで虎の子の1点を叩きだして2位を死守した。
 今季最多4万6972人の大歓声が降り注いだお立ち台。桧山は「(金本が)ツーベースを打ったので、負けずに打ちたいという強い気持ちで打席に入りました。1―0で勝つのは本当にしびれるし、いい野球だったと思います」と胸を張った。2位を競り合う巨人との伝統の一戦は緊迫した展開。6回1死満塁の絶好機を併殺で逃した後だっただけに、真弓監督も「重たい雰囲気のゲームの中で、ベテラン2人がしっかり仕事をしてくれた」と最敬礼だった。

 右肩に再び不調を訴えて15日の横浜戦(横浜)から先発を外れている金本は、和田打撃コーチに「ここは甲子園だぞ」と声を掛けられ、打席に入ったという。16日の横浜戦(同)では9回に代打で登場。連続試合出場を伸ばしたが、その時点で残る野手は桧山だけとなり、その裏に「代打の神様」の桧山が3年ぶりに守備だけで起用された。この采配に賛否両論が巻き起こったが、金本は優勝争いへ生き残りを懸けた一戦できっちりチャンスメークして首脳陣の期待に応えた。
 逆転Vへ向け巨人、中日との6連戦は正念場。その初戦を取って勢いづいたのは大きい。桧山は最後にこう言った。「上に中日がいて、巨人はここ何年も覇者。うちは挑戦者。向かっていく、進んでいく気持ちでやるしかない」。残り15試合。勝負強いベテランの存在は頼もしい限りだ。

 ≪20日にもM10点灯≫18日の試合で2位の阪神が勝ち、首位の中日が敗れたため、残り試合の多い阪神は20日にも優勝へのマジックナンバーが点灯する。阪神が19、20日の巨人戦に○○で中日が同ヤクルト戦に●●か●△、または阪神が○△かつ中日が●●で、阪神が首位奪回と同時にM10点灯となる。

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2010年9月19日のニュース