原監督“鬼采配”で巨人、V争いにとどまる

[ 2010年9月19日 19:26 ]

 【巨人6―4阪神】原監督は迷いなく勝負手を打った。「勝つという部分において、あそこでバトンをリリーフに渡すという選択をした」。巨人は五回から、それまで1失点の藤井に代えて山口にスイッチ。早めの継投策で序盤の大量リードを何とか守り、逃げ切った。

 阪神の1番マートンが四回までに3安打と、この日も好調。原監督は山口を投入した理由を「今日は2、3番マーク」と説明した。平野と鳥谷はともに左打者。阪神の上位打線を分断して、大量失点を防ぐためには、最も信頼できる左腕を投入するのが最善策だった。
 山口は早めの登板にも「それは監督が決めること。言われた場面で行くだけ」と動じない。七回の平野、鳥谷までを抑え、ベンチの期待に応えた。指揮官は「重苦しい雰囲気の中、こっちにペースを持ってくる好リリーフだった」とたたえた。
 自力優勝の可能性が消えた巨人は、とにかく白星を積み重ねるしかない。現状で頼りになるのは、この日登板した山口、久保、クルーンに越智を加えた4人の救援投手。持てる武器をフル活用し、必死にもぎ取った1勝で、巨人が優勝争いに踏みとどまった。

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2010年9月19日のニュース