札幌移転“初期”支えた2戦士引退「涙出るくらいうれしい」

[ 2009年10月11日 07:35 ]

 日本ハムの伊藤剛投手(32)、小田智之内野手(30)が今季最終戦となった10日の楽天戦で引退試合に臨んだ。伊藤は8回2死から登板し、小坂を空振り三振に斬れば、小田は5回に代打で出場し右前打。3万6257人の拍手と大声援を背に、プロ野球人生にピリオドを打った。

 万感迫る思いだった。試合後の引退セレモニー。選手、家族から花束を受け取ると、3度ずつ宙を舞った。伊藤が「涙が出るぐらいうれしかった」と声を詰まらせれば、小田は「札幌ドームの声援はいい思い出になりました」と振り返った。
 ともに“らしさ”を貫いた。04年3月31日のオリックス戦(スカイマーク)で札幌移転後、球団初勝利となった試合にセーブを挙げた伊藤は「真っすぐ主体の野球人生だったので、真っすぐで行こうと思った」と小坂に全5球直球で押し通した。
 04年4月3日の西武戦(札幌ドーム)で放ったプロ1号が北海道移転後のチーム本拠地1号となった小田は、3球目のシュートを右前へ。「(打球が)抜けてベースに立って終わったんだなと。試合に出てなくても打てるんだと思った」と感慨深げだった。
 梨田監督も北海道に日本ハムを根付かせた2人に最大の敬意を払った。「小田が打ってくれたし、伊藤も三振を取ってくれたし、本当に良かった」。09年を82勝60敗2分けでフィニッシュ。最高の形での幕引きが、日本一を目指すチームに勢いをつけた。

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2009年10月11日のニュース