野村監督 やっぱり“解任”!ケンカ別れへ

[ 2009年10月11日 06:00 ]

<日・楽>試合前、報道陣と話す野村監督

 楽天が11日、野村克也監督(74)に来季契約を更新しないことを通告する。後任監督は今季限りで退任する広島のマーティー・ブラウン監督(46)が最有力。ファンの間で続投の声が高まっていたこともあり、球団では名誉監督への就任を要請する方針だが野村監督はこれを固辞することが確実。チームを初のクライマックスシリーズ(CS)進出へと導いた最大の功労者が、ケンカ別れで球団を去ることになる。

 札幌ドームを訪れた島田オーナー兼球団社長は試合後「あす監督とお話はする。あさって球団として正式な会見を開きます。退任?そういうことを含めてきちんと監督と話をして、球団としての正式な考えをお伝えします」と話した。11日、野村監督に対して“解任”を通告する方針を明かした。

 昨オフ、3年契約が切れた野村監督と契約を1年延長した球団では、74歳の高齢からくる健康問題、さらには年俸1億5000万円(推定)のコスト面を考慮して開幕前から今季限りでの契約満了を明言していた。最終的に広島・ブラウン監督を最有力候補としてリストアップしたが、ファンからは野村監督の続投を望む声がわき起こっている事情を踏まえて、島田オーナーは「名誉監督」就任を要請する方針を決めている。しかし、現場指揮官にこだわる野村監督は、球団が用意するアドバイザー的なポスト就任について9日、本紙取材に対して「絶対やらない、そんなもん」としており、今回の要請も固辞するのは確実。ケンカ別れによる退団は必至の情勢となった。

 前日の試合後、野村監督は自らの後任人事を球団フロントが水面下で進めていることに「楽天イーグルスは好きだけど楽天球団は大嫌い」として不信感をぶちまけた。その一方で、この日の試合前には「(辞めれば)4年間やってきたことがゼロになる。チームづくりはまだ中途半端。途中で投げ出すのは抵抗がある」とチームへの変わらない愛着を口にしている。
 ファンも大多数が続投を望んでいる。そうした状況にもかかわらず野村監督が来季、指揮を執ることはない。混迷を極めた末に、功労者が球団と対立してチームを去る。16日に始まるCS第1ステージ、そしてファンの心に大きなダメージを与えることは確実だ。

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2009年10月11日のニュース