能見、桜井、大和…阪神来季へ楽しみな男たち

[ 2009年10月11日 18:49 ]

終盤、勝負強い打撃を見せた阪神・桜井

 金本、矢野、下柳に代表されるように、阪神はベテラン勢がチームを引っ張っている。「世代交代」へ、一番の課題は若手の育成だった。

 真弓監督は「来季に楽しみな選手が出てきた」と総括した。「先発投手では能見。捕手でも狩野がある程度独り立ちした。(野手では)桜井、大和」と名前を挙げた。
 能見は初めてシーズンを通して1軍にとどまり、自己最多の13勝を挙げた。特に後半戦は9勝2敗と抜群の安定感だった。狩野は故障で出遅れた矢野の代役を務めた。送球に課題は残るが、配球面では確かな成長を感じた。
 真弓監督は連敗中にもかかわらず、経験の浅い捕手清水を先発出場させ、コーチ陣を驚かせたりもした。過去3年間で1軍出場のなかった大和は今季66試合に出場した。「同じ試合でも緊張感が全然違った。2軍にいたら経験できない」と21歳は話した。
 思い切った若手の起用に、内部から批判が漏れてくることもあった。ただ、金本が阪神移籍後で最悪とも言える成績に終わったように、いつまでもベテラン頼りではまずい。遠くない将来のためにも、若手の育成は不可欠だった。
 「優勝を逃したからといって、何も残らなかったシーズンじゃない。つぼみはいっぱいついた」と木戸ヘッドコーチ。来季こそ“開花”のシーズンである。

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2009年10月11日のニュース