巨人また大爆発!小笠原から4発でM12

[ 2009年9月12日 06:00 ]

<広・巨>5回1死一、二塁、左越えに適時二塁打を放つ小笠原道大

 【巨人13―5広島】ナインとのハイタッチを終えた小笠原は、すぐにバスに向かった。ナイター翌日のデーゲームに備えての急ぎ足。笑顔を交えながら、“大当たり”の1日を振り返った。

 「本塁打はうまく自然に反応できた。誰が、とかではなく1人1人が必死にやっている結果。うまくかみ合っている」
 初回2死。左腕・斉藤の内角に沈むチェンジアップを右翼席へ。6試合ぶりの一発でチームを勢いづけた。直後の守備。三塁からの送球を受けた際に、小窪と一塁ベース上で激突し転倒した。痛みの残る体で、5回1死一、二塁では左翼線二塁打。「逆方向にうまく押し込めた」と納得の一打で追加点を叩き出した。7回には、小松の内角に食い込んでくるスライダーをフルスイングし、右すね付近に自打球を当てた。再び転倒したが、直後のフォークもフルスイングした。「(足は)分からない」と言いながらも、表情は明るい。
 試合前には珍しい光景が見られた。打撃練習中に原監督が歩み寄って来た。指揮官自らバットを握り、スイングする前の形を固めるようにアドバイスを受けた。無言で10回ほどうなずき、ケージに入った。原監督は「きょうは本来の打撃。レフトに打った二塁打も良かった」と称えた。
 小笠原に乗せられるように、ラミレス、亀井にも一発が飛び出した。阿部の6戦連発こそならなかったが今季3度目のクリーンアップそろい踏み。ラミレスは「チーム一丸の勝利。先発投手が3点以内に抑えてくれれば、打線がカバーできる」と誇らしげ。初回の守備でのミスを取り返した亀井は「やらかしてしまった。その後に打てて良かった」と胸をなで下ろした。
 チームは9月に入り9試合で21本塁打の大爆発。06年8月以来の2試合連続2ケタ得点で、優勝マジックは12に減った。圧倒的な破壊力。リーグ3連覇というゴールテープを切るのはもはや時間の問題だ。

 ≪中井プロ1号≫高卒2年目の中井がプロ初本塁打を放った。8番・三塁で先発すると、7回2死一塁からバックスクリーン左へ特大の2ラン。5回にも二塁打を放って勝ち越しのホームを踏むなど、2安打2打点の活躍だ。「まさか入るとは。信じられない気持ち。初回に自分の失策から点を取られたので何とか取り返したかった」と初めてのヒーローインタビューに初々しく答えた。

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2009年9月12日のニュース