栗山逆転V弾!西武4連勝で勝率5割復帰

[ 2009年9月12日 06:00 ]

<西・オ>8回2死一塁、逆転2ランを放ち、ナインに迎えられる栗山巧

 【西武2―1オリックス】読み勝ちだった。栗山は狙い通りの打撃にお立ち台でほおを緩めた。

 「打った瞬間、フェンスを越えると思いました。(一塁走者の)片岡さんが走るかもしれないと思っていましたけど、思い切って打てるカウントだったんで、思い切っていきました」
 0―1の8回2死一塁。一塁走者は今季38盗塁の片岡だった。盗塁を防ぐには直球系のボールが多くなってしまう。さらに栗山は岸田の前に3打席すべて直球で仕留められていた。「早いカウントから直球がくる」。初球の直球を見逃し、カウント0―1からの2球目。打ちごろの136キロ直球を寸分の狂いもないタイミングで、右中間席へ運んだ。11号決勝2ラン。「久しぶりに自分のスイングができました」と最高の笑顔を浮かべた。
 栗山自身、苦しいシーズンだった。昨季はリーグ最多となる167安打。にもかかわらず、さらなる進化を求めて、「今季は打席で崩されることが多くなるだろうから」と大きく右足を上げる1本足打法をやめ、すり足にした。しかし、それが裏目に出て低迷。再び1本足に戻すなど試行錯誤を重ねてきた。また好調時にバットの滑り止め缶に羽虫が飛び込んだことを思い出し、自分で捕まえて入れたことさえあった。
 チームは4連勝で勝率5割に復帰。渡辺監督も「今は終盤でもワンチャンスで何とかなるとみんなが思っている」。それを証明した栗山の一発。し烈なCS進出争いの中で、重圧や迷いが西武ベンチから消えつつある。

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2009年9月12日のニュース