能見10勝!アニキ弾でヤクルトに0・5差

[ 2009年9月12日 06:00 ]

<神・横>6回2死、右前打を放つ金本知憲

 【阪神2―1横浜】言うなればビルの14階と地下13階。階段ではとても上れないぐらいの大差だった。7月28日、貯金14のヤクルトに対して阪神は借金13。その差13・5は、エレベーターに乗ったかのように1カ月半で0・5差に縮まった。「厳しい試合だった。本塁打2本でよく逃げ切ったよ」。真弓監督は充実の表情で振り返った。

 貴重な2本は2回に飛び出した。先頭の金本が中堅左へ先制18号ソロ。1日のヤクルト戦(甲子園)以来、9試合ぶりの一発だった。前夜は連続カード勝ち越しが7でストップし、金本はベンチ裏に居残って悔しさを押し殺すかのように素振りを繰り返した。ここ7試合、チームは本塁打0だっただけに「こういうところでしっかり働いてくれるのはさすが」と真弓監督。41歳の鉄人はこの日の試合後も約30分間の素振りを行った。その視線は上だけを見ている。
 2死からは浅井が2号ソロを放ち、この2点を投手陣が守り切る。先発・能見は7回5安打1失点。初の2ケタ10勝目で、過去4年間での白星に今年だけで並んだ。「これまで期待に応えられない自分がいた。(10勝は)実感がないんでピンとこない」と言いながら「先発としての役目を果たそうと、しっかり腕を振って投げた」。9回は藤川が締めて3年連続20セーブをマークした。昨年は2位・巨人に13ゲーム差をひっくり返されてまさかのV逸。その逆となる奇跡の進撃で、12日にも3位に躍り出る。

 ▼阪神浅井(8月20日のヤクルト戦以来の2号ソロ)追い込まれていたし、何でもいくぞと思っていた。うまく打てた。先発で出たらやるしかないから。

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2009年9月12日のニュース