感動渦巻く花巻市「優勝と同じぐらいの価値!」

[ 2009年4月2日 18:22 ]

花巻東が敗れ、残念そうな表情の花巻市民ら

ちょっとの差?重い1点…涙こらえる佐々木監督

155センチの2番打者、全打席出塁もホームは遠く…

「力んでしまった」好機に凡退の主将 夏の雪辱誓う

津軽海峡渡ったけど…越えられない“白河の関”

 【花巻東0―1清峰】「よくやった」。岩手県勢として初の甲子園優勝を狙った花巻東高校の地元、花巻市は2日、健闘した選手への温かいエールや拍手に包まれた。
 同校の大教室には100人以上の生徒が集まり、チャンスやピンチの度に女子生徒らが「頑張れ」と大声を張り上げ続けた。優勝の夢がついえた瞬間は「あー」とため息が漏れたが、続けて割れんばかりの拍手が鳴り響いた。
 PTA会長の佐藤博和さん(57)は「2度の大地震など岩手は暗いニュースが続いていたが、県民に夢と希望を与えてくれた」と満面の笑み。菊池雄星投手のクラスメートは「一生懸命やっていたので、優勝と同じぐらいの価値がある」と話した。
 花巻市の文化施設では大型スクリーンで放映された決勝戦を約400人が見守った。主婦佐藤順子さん(56)は惜敗にタオルで涙をぬぐいながら「帰ってきたらご苦労さまと声をかけたい」と選手をねぎらった。
 岩手県庁にも笑顔があふれた。県土整備部の50代男性職員は「このところ災害や不正経理など暗いニュースが続いたが、年度が変わって最初の明るいニュース。いい幕開けになった」と話した。

続きを表示

2009年4月2日のニュース