清峰も!花巻東も!応援スタンド完全燃焼

[ 2009年4月2日 19:02 ]

 【清峰1―0花巻東】最後の打球が左翼手のグラブに収まると、一塁側の清峰応援席では地鳴りのような歓声が一気に弾けた。息詰まる投手戦となった2日の選抜高校野球大会決勝。長崎県勢初の優勝をつかんだ選手の父母らは涙を流し、抱き合った。あと一歩で敗れた岩手・花巻東側では、泣きじゃくる選手たちを大きな拍手が包んだ。

 0―0の7回表、2死一塁。清峰が橋本洋俊選手の二塁打で均衡を破ると、アルプススタンドは赤と緑のメガホンを打ち鳴らし、歓喜に沸いた。兄隆佑さん(21)は「やりましたね。よく打ってくれた」と満面の笑み。父隆保さん(51)も、親指を立てて殊勲打を喜んだ。
 大会屈指の右腕、今村猛投手はこの日も好投し、相手打線を完封した。泊まりがけで駆け付けた祖母マサ子さん(66)は、孫の活躍に「本当に感動した。幸せをくれてありがとう」と興奮気味。
 一方、花巻東のアルプススタンドは試合終了の瞬間、悲鳴にも似たため息に包まれた。最終回のチャンスにもあと一本が出なかった。それでも初の準優勝。観客らは「立派だ」「まだ夏がある」と健闘を称えた。
 エースの菊池雄星選手は、走者を背負う苦しい場面でも要所を締め、一失点と好投。父雄治さん(49)は「集中していて最後まで気持ちが切れていなかった。負けたのは残念だけど、一生懸命頑張った」とねぎらった。

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2009年4月2日のニュース