ブーイング必至も…AロッドWBC強行!

[ 2009年2月26日 06:00 ]

 第2回WBCに出場する16チームの最終登録メンバーが24日(日本時間25日)発表された。前回06年大会は米国代表でプレーしたヤンキースのアレックス・ロドリゲス内野手(33)は、両親の出身国であるドミニカ共和国代表で出場。筋肉増強効果のある薬物を03年まで使用していたことを認めたばかりで、今回は全米から大ブーイングを浴びるのは必至だが、負けずに戦い抜くことを誓った。

 待ち構える荒波に覚悟を決めた。出場国を選択できるルールにのっとり自身の出生地であり国籍を持つ米国代表ではなく、両親の出身地・ドミニカ共和国代表入りを決断。ロドリゲスはヤ軍のキャンプ地で「ドミニカ共和国でプレーする。ブーイングのことは今は考えていない。何も期待していないし、どんな騒音があろうと目の前のプレーに集中し、全力を尽くす」と意気込みを語った。
 前回大会から出場国を変えたのはただ一人。米国民から“裏切り者”扱いされるだけでなく、告白したばかりの薬物使用問題が火に油を注ぐ。キャンプ直前の9日、レンジャーズに在籍した01~03年に筋肉増強効果のある薬物を摂取していたことを認めた。近日中に大リーグ機構からの調査官が聞き取り調査に訪れる予定で、機構側は3月2日からジュピターで始まる代表合宿前に調査を完了させる意向だ。
 同7日にプエルトリコで開幕を迎えるロドリゲスにとっては周囲の雑音は避けられない状況だが「逃げはしない」と悠然と構える。前回06年のWBCも含め、04年以降の薬物検査では一度も陽性反応を示していない。今大会は失墜した名声を取り戻す舞台となる。
 4歳の時に移住し、幼少期を過ごしたドミニカ共和国。両親の離婚後は母子家庭で育ち、母親に代表のユニホーム姿を見せることを誓っていたという。前回は準決勝で敗退した同国代表だが、今回もオルティス(レッドソックス)らパワーヒッターが並び、優勝候補に挙げられる。4番に座るロドリゲスは人生最大のブーイングを浴びながら、世界一の座へ挑む。

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2009年2月26日のニュース