松坂降板もOK “逆パターン”実験した

[ 2009年2月26日 06:00 ]

2回途中降板の松坂大輔(左)

 【日本11―2オーストラリア】別次元の発想で松坂は試合に向かっていた。結果は1回2/3を5安打2失点。38球で2回すら持たなかった。それでも表情に悲そう感はない。

 「初回からアクセル全開で行くように投げて見たかった。その中で真っすぐは悪くなかった」
 初回。19球中12球が直球。2安打されたが、アウトはすべて空振り三振で奪った。「僕は序盤、中盤、後半で投球を組み立てる。その中で立ち上がりを静かに入って徐々に上げていくやり方が染みついている」。西武時代から打者の2巡目、3巡目を逆算して立ち上がりを入る。だが今回は逆パターン。WBCへ向けた“実験”だった。
 「重要な試合では1点が重くのしかかるし、先制点を取ってもらうまでは絶対に先に点をやれない」。先発が予定される東京ラウンド第2戦の相手は韓国が濃厚。相手は北京五輪で日本が2戦とも苦戦した金広鉉が先発する見込みだけに、無用な失点は許されない。だからこそ2回は反省材料となる。「力を緩めたというか捕手にどういう投手か知ってもらいたかったし、何が何でも(抑えよう)という形ではなかった」。全球種を投じたこの回、変化球が浮いて3安打2失点。2番手以降が無安打継投の中、不安は残した。
 「(登板後に)ブルペンで修正もできたし、次の登板ではもう少し内容と結果を出していかないと。きょうみたいな投球を続けていないようにしたい」。最後の調整登板となる3月1日の巨人戦(東京ドーム)で快投を見せられるか。エースの出来はチームへ目に見えない影響を与える。

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2009年2月26日のニュース