スタメン復帰 スンヨプ決めるリーチ1発

[ 2008年11月8日 06:00 ]

志願の特打を行った李は快音を連発

 6年ぶりの日本一に王手をかけた巨人は7日、東京ドームで練習を行った。打撃不振のため第5戦(西武ドーム)でスタメン落ちした李スンヨプ内野手(32)は志願特打でサク越えを連発し復調をアピール。8日の第6戦(東京ドーム)で「5番・一塁」で2試合ぶりに先発復帰することが濃厚となった。また、先発予定の高橋尚成投手(33)も最終調整で汗を流した。

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 休んでなどいられなかった。任意参加の練習。ほとんどの主力がグラウンドに姿を見せない中で、真っ先に打撃ケージに入ったのは李スンヨプだった。シリーズでも好調のラミレスにあやかろうと、スパイクを履かずアップシューズのままでの志願特打。左方向を意識した打球は、次々と外野のフェンスを越えていった。
 「(試合に)出るか出ないか分からないけれど、出られれば自分の力を出したい。選手ならみんな、スタメンで出たいという気持ちがありますから」。硬い表情のまま、言葉に決意を込めた。
 岸に零敗を喫した5日の第4戦まで、12打数1安打で打率・083と絶不調。6日の第5戦はスタメン落ちした。代役の阿部が1本塁打を含む2安打2打点の活躍を見せたが、本拠地・東京ドームでDHはない。練習後、伊原ヘッドコーチは「本塁打を1本打ってくれればな。(阿部)慎之助の代わりにやってもらいたい」と李スンヨプの5番での先発復帰を示唆した。
 大一番での勝負強さには定評がある。韓国代表で出場した北京五輪でも予選リーグは6試合で打率・136と低迷。韓国国内では批判の矢面に立たされたが、準決勝の日本戦で岩瀬(中日)から決勝2ラン。決勝のキューバ戦でも先制2ランを放ち金メダル獲得に貢献した。
 西武の先発は帆足が濃厚。左腕ながら、今季の被打率は対右が・246で対左が・275と、左打者に弱い傾向がある。伊原ヘッドも「(李スンヨプは)左投手の方が逆にいいかも」と期待した。
 6年ぶりの日本一まで、あと1勝。原監督も「いい形で敵地で勝ち越した。われわれの大願を目の前にして戦えるのは幸せ」と喜びを口にする。世界一の味を知る韓国の英雄が、日本一も手に入れる。

 

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2008年11月8日のニュース