やっぱり大一番は憲伸 復帰後は無失点

[ 2008年10月13日 17:01 ]

 リーグ3位から、2年連続の日本一を虎視眈々(たんたん)と狙う中日。阪神とのCS第1ステージ初戦は、今年もエース川上に託されることが濃厚だ。

 12日のリーグ最終戦で、2回を無安打1四球の内容に「普通じゃないですか」とさらり。「きっちりとした形で終わっておかないと」と、6日後を見据えての慣らし運転を不安なくこなした。
 北京五輪では普段と違う中継ぎでチーム最多の5試合に登板。帰国後しばらくはキャッチボールさえしなかった。本人は口をつぐんでいたが故障歴のある右肩に不安を抱えていたようで、1軍のマウンドに戻ったのは帰国から1カ月後だった。
 「一番肝心な時にテレビ観戦しかできないのはいやだった」。はやる気持ちを抑え、CSに照準を合わせた。復帰してからは11イニングを投げ、1点も許していない。
 今季は5年ぶりに2けた勝利に届かなかった。だが昨季はCS第1ステージ第1戦で六回一死まで一人の走者も出さず、7回無失点でチームを勢いに乗せた。日本シリーズも2年連続で開幕投手を任された。大一番でこそ存在感を発揮する。
 今季フリーエージェント(FA)資格を取得し、米大リーグの球団からも注目される。中日のユニホームでは最後となるかもしれない日本シリーズの舞台へ、右腕がチームを導くか。

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2008年10月13日のニュース