ベテランキング・山崎武が目覚めの一発

[ 2008年3月12日 06:00 ]

<横浜・楽天>6回2死、楽天・山崎武は左越えソロを放ち、佐竹コーチ(左)とハイタッチ(

 【楽天3―4横浜】春の陽気に誘われるように昨季の2冠王が眠りから覚めた。山崎武がオープン戦3試合、9打席目の第3打席で“今季1号”だ。1、2打席目は空振り三振で迎えた打席。直球待ちのところへのスライダーにしっかり反応した。

 それでも22年目のベテランは「相手は若い投手。ホッとはしているけれど満足はできない。残り4試合は各チームのエース級が出てくる。そうした投手を打たなくては」と表情はさえない。「われわれも経験がある。本人が一番ホッとしているでしょう」と主砲の08年初アーチを手放しで喜んだ野村監督をよそに「去年の一番いいころの打ち方ができていない。僕らくらいの年になると、少し休むと体の切れがなくなる」と山崎武は体調管理の難しさを口にした。
 今季は自らの成績とともに、3年契約最終年の野村監督を胴上げする大目標を掲げる。そんな自らの思いをつづった半生記「野村監督に教わったこと 僕が38歳で二冠王になれた秘密」(講談社)も今月出版され、初版8000部の売り行きが好調で5000部の増刷も決まった。「自分が若かった時だったら腐ったかもしれない。(監督に)出会った時期が良かったんだ。だからこそ今年は監督を胴上げしたい」と感謝を口にする。オフの11月には40歳の大台に到達する。目標達成に向けて、山崎武は惑わずバットを振り続ける。

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2008年3月12日のニュース