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【コラム】海外通信員

MLS、NASL 15年シーズン佳境

[ 2015年11月13日 05:30 ]

2015年シーズンも佳境をむかえたMLS
Photo By AP

 アメリカとカナダでは現在トップリーグのMLS(メジャーリーグ・サッカー)とディビジョンIIにあたるNASL(北米サッカー・リーグ)で2015年王者を決める闘いが佳境を迎えようとしている。

 今年20チーム体制となったMLSは全34ゲームのレギュラーシーズンの結果により、イースタンとウェスタンの2カンファレンスから上位6チームずつがプレーオフを争っている。

 プレーオフはトーナメント方式で、各カンファレンスの3位と6位、4位と5位がワンゲーム・マッチの1回戦を行い、その勝者が1、2位チームと2回戦を、そしてその勝者同士でカンファレンス・チャンピオンをいずれもホーム&アウェー形式で争う。そのうえで最終的なMLS王者を決めるのが恒例のMLSカップで今年は12月6日の開催が予定されている。

 現地10日現在2回戦までが終了し、イースタン・カンファレンスではレギュラーシーズン1位のニューヨーク・レッドブルズと2位のコロンバス・クルーが残っている。レッドブルズはレギュラーシーズン17得点の元イングランドU-20代表FWブラッドリー・ライトフィリップスとアメリカ代表MFサーシャ・クリエスタンのコンビが大きな武器となっている。クルーはトップタイの22得点を挙げたシオラレオネ代表FWケイ・カマラが目玉だ。

 一方ウェスタン・カンファレンスではレギュラーシーズン首位のFCダラスと3位のポートランド・ティンバースの組み合わせとなっている。ダラスはコロンビア代表のMFファビアン・カスティーヨが攻撃の中核をなす。プレーオフ1回戦から勝ち上がってきたティンバースはコスタリカ代表大型CBケンドール・ウェイストンを中心とした粘り強い守備が持ち前としている。

 NASLは1984年にリーグが崩壊した後、2011年に昔の名称、ロゴなどの資産を買い取る形で復活した。その後は順調に成長を見せており、今年ジャクソンビル・アラメダFCが加入し、11チームが所属している。レギュラーシーズンは各チーム20ゲームだが、J1と同じように2ステージ制が取られているのが特徴だ。

 プレーオフは前期(スプリング)と後期(フォール)の首位チームがシードとなり、通期で3位、4位チームにも出場権が与えられている。今シーズンの場合、通期の首位を前期の首位ニューヨーク・コスモスが、通期2位が後期首位のオタワ・フューリーとなった。プレーオフはワンゲーム・マッチのトーナメント制がとられている。

 気になるプレーオフ1回戦はやはり上位チームのコスモスとフューリーが共に2-1で勝利した。

 11月25日にコスモスとフューリーが相まみえる優勝決定戦はサッカーボウルと名付けられている。これは元々旧NASLの優勝決定戦として行われていたもので、現NASLは2013年から復活させたものだ。昨年は復活後最多の7847人の入場者を記録しており、今回も記録更新が期待されている。会場もコスモスの本拠地ニューヨーク州ヘンプステッドのシュアート・スタジアムで、盛り上がりが期待できそうだ。

 アメリカの晩秋を彩る2つのチャンピオンシップに注目したい。(渡辺史敏=ニューヨーク通信員)

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