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欧州フットボールクラブが求められるテロ対策とは

CL決勝の会場となったウェールズのカーディフ
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 ロンドン中心部のロンドンブリッジで6月3日午後10時すぎ、ワゴン車が暴走し複数の歩行者を次々に倒して死傷させた。また近くのバラ・マーケットでは、パブやレストランにいた大勢の客が刃物で刺された。わずか数分間のうちに7人が死亡し、容疑者3人も武装警官に射殺された。

 ロンドンブリッジやバラ・マーケット周辺では多くの飲食店が並び、週末の夜のパブは特に賑わっている。またこの日は、欧州CL(チャンピオンズリーグ)の決勝が行われており、パブ内に設置された大型スクリーンで放送されている試合を大勢の客が観戦していた。惨事は試合終了直後に起きたため、事件を伝えるニュース映像ではレアル・マドリードのユニフォームを身にまとったまま逃げる男性の姿もあった。

 イギリスでは今年に入って、テロ事件が3度起きている。5月にはマンチェスター・アリーナで行われた音楽コンサート終了直後に自爆テロ事件があり、22人が命を落とした。また3月にも、ロンドンのビッグベン付近で、車が複数の歩行者をはね、ナイフで襲撃するなどして、5人が死亡した。

 メイ英首相は、官邸前で演説し「Enough is Enough」(もうたくさんである)と今まで通りのふりはできないとイスラム過激主義や過激思想の取り締まり強化を表明した。

 現在ロンドンに住んでいる筆者は、CL決勝のゲームをテロ事件が起きた現場付近のパブで観戦することを友人から誘われていた。たまたま別の場所で予定が入っていたために紙一重で事件に遭遇することはなかったが、もはやすでにこのテロリズムの脅威は他人事ではなくなってきている。

 またここ数年はフットボール界にもテロの脅威は及んでおり、スタッド・ド・フランスで起きたパリ同時多発テロ、ドルトムント選手チームバス付近での爆発事件などが起きている。

 テロ事件が起きた3日、ウェールズの首都カーディフでのCL決勝は、テロ対策のために開閉式の屋根を閉じて試合を行われた。ドローンを使用した空中からのテロ行為を防ぐためだと伝えられ、観客は荷物の持ち込み禁止、2時間前のスタジアムへの入場を呼びかけられた。

 欧州のフットボールクラブは来シーズン以降、より一層の本格的なセキュリティ対策を求められるだろう。それは、ラグビーW杯や東京五輪を控えている日本でも対岸の火事ではなく、欧州で行われている同規模のテロ対策が議論される必要があるだろう。しかしながら、もはや一つのクラブや一国によるテロ対策では不十分であろう。国際的な視野でテロを封じ込めていく必要がある。(竹山友陽=ロンドン通信員)

[ 2017年6月10日 05:55 ]

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