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小塚8位…音響ミスにもスイッチ切り替え

[ 2010年2月18日 06:00 ]

フィニッシュの部分で音楽が途切れ、おどけた表情を見せる小塚崇彦

 【フィギュア男子SP】締まらないフィニッシュだった。伝説のギタリスト、ジミ・ヘンドリックスの曲に乗って夢舞台で舞った小塚崇彦(20=トヨタ自動車)に、最後の最後でアクシデントが待っていた。ギターの音が一瞬消え、少しの間を置いてラスト1音が鳴るはずだったが、曲を打ち切られ顔を上げる締めのポーズのタイミングがうまくとれなかった。天井を指さした20歳は「音が…」と何度もつぶやいた。

 演技ではトリプルアクセルの着氷が乱れるなどのミスが響いて、79・59点の8位発進。「満足じゃない。80点は超えたかった」。悔しさをにじませたが、アクシデントについては「音響の人も五輪で緊張してるのかな。人間にはミスがある。若干、点数に影響したかもしれないけど、しようがない」とサバサバした表情で振り返った。
 幼い頃にスケートを始めるきっかけをくれた68年グルノーブル五輪代表の父・嗣彦(つぐひこ)氏、ここまで育てあげてくれた佐藤信夫コーチら周囲の人への恩返しを誓う大舞台。「毎日、自分の意思で跳べている」と公式練習で絶好調の4回転ジャンプで、上位進出を狙う。

 ◆小塚 崇彦(こづか・たかひこ)1989年(平元)2月27日、名古屋市生まれの20歳。5歳でスケートを始め、06年世界ジュニアで優勝。08年GPファイナル2位。トヨタ自動車所属。父・嗣彦さん(63)は68年グルノーブル五輪21位。1メートル70、58キロ。

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2010年2月18日のニュース