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1000Mメダルいける!吉井、500Mで5位

[ 2010年2月18日 06:00 ]

1本目で銅メダルを獲得した王北星(右)と互角の滑りを見せた吉井小百合

 スピードスケート女子500メートルで吉井小百合(25=日本電産サンキョー)が1回目38秒56、2回目38秒43の合計1分16秒99で5位に入賞した。メダルには届かなかったが3位に0秒36差で、初出場した前回トリノ五輪の9位を上回った。18日(日本時間19日)には得意の1000メートルに出場。同じ日本電産サンキョーに所属する男子500メートル銀メダルの長島圭一郎(27)、銅メダルの加藤条治(25)に続く表彰台へ弾みをつけた。

 力を出しきった充実感がみなぎっていた。日本勢最高の5位。吉井は「満足です。今年は思うような500メートルができなかった。この疲労感は久しぶり。気持ちがいい」と笑顔で振り返った。
 1回目は38秒56で6位。同走の今季W杯ランク2位・王北星(中国)に0秒08差と食らいついた。2回目も課題のスタートが決まり、0秒13縮める38秒43。4人を残してトップに立ち、メダルの期待も抱かせた。最終的には5位だったが「トリノの時と違って、前向きに攻めるレースができた」と胸を張った。
 初出場のトリノ五輪は500メートル9位、1000メートル15位。「ただガムシャラで、出ただけで終わった」。今季はピークが五輪に来るよう調整。500メートルを得意としてきたが、昨年12月から1000メートル中心の練習に切り替えた。500メートルは今大会表彰台の3選手が突出しており、1000メートルの方がメダルに近いからだ。「ベストを出せば結果はついてくると言う人もいるけど、そうじゃない。望まないと欲しいものは手に入らない」。1000メートル用の持久系練習で「500メートルの滑りの伸びが変わった。足に(疲労が)きた時も粘れる」と相乗効果も生まれた。
 オフには必ず海外へ一人旅する。英会話も勉強し、海外の選手とも積極的に交流する。前日練習中、世界記録保持者のウォルフ(ドイツ)に「私も緊張している」と話しかけられ「誰も緊張する。それが五輪のだいご味」と気持ちが楽になった。
 前日の男子500メートルはテレビで観戦した。日本電産サンキョーの同僚、長島と加藤がメダルを獲得し「祈る思いで見ていた。凄くうれしかった」。同期の加藤とは入社以来7年間、刺激し合ってきた。2歳上の長島には練習で後ろにつかせてもらい、低く安定したフォームを学んできた。この日朝に選手村で長島と握手し「いい流れをつくったから、おまえも頑張れ」と言われた。勝負は1000メートル。「600メートルまでトップで行って、ラスト1周で勝負したい」と明確なレースプランを持ってメダルに挑む。

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2010年2月18日のニュース