ウェスコット　予選１７位から五輪２連覇

男子スノーボードクロス決勝で競り合う優勝したセス・ウェスコット（右）と３位のトニー・ラモワン

　【男子スノーボードクロス】３３歳のウェスコット（米国）が予選１７位から五輪２連覇を達成した。

　決勝はスタートで４番手と出遅れたが、終盤のカーブを内から攻めて２番手に浮上。連続ジャンプでカナダのロバートソンを抜き去った。バンクーバーへ心身を鍛え直すため、昨夏はマウンテンバイクで１日に４０キロを走り、アラスカの斜度６０度の雪山を滑り降りる“荒行”も敢行。「２個目の金メダルを誇りに思う。ここに照準を合わせてきた。最高の幸せだ」と喜びを爆発させた。

　◆セス・ウェスコット（米国＝男子スノーボードクロス）１０歳からスノーボードを始める。世界選手権は０５年に優勝、０３年と０７年は２位。昨季のＷ杯種目別２位。１メートル８５、９１キロ。３３歳。

　≪プリン　予選首位も転倒１７位に「情けないね」≫タイムで競う予選を首位通過したプリン（オーストラリア）は決勝トーナメント１回戦で敗退。途中まで首位を滑っていたが転倒し「情けないね」。ゴール後は大の字に寝転び、悔しさをあらわにした。趣味で音楽バンドを組み、作詞も得意という２２歳。初の五輪出場となった今大会を曲にしてみるかと問われ「こんな経験を歌になんかしたくない。気分がふさいでしまうよ」と、１７位の結果に肩を落とした。