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関係者が注意しなきゃ…国母 今度はマウスピース会見

[ 2010年2月17日 06:00 ]

1月の冬季Xゲームでメダルが確定し笑顔を見せる国母和宏

 スノーボード・ハーフパイプ(HP)の公式練習2日目は15日(日本時間16日)にサイプレスマウンテンで行われ、服装などの問題で一時は出場辞退のピンチに立たされた国母和宏(21=東海大)らが約3時間、滑り込んだ。国母は即席会見で抱負を口にしたが、質問に答える際も競技で使用するマウスピースを口にはめたまま。17日(同18日)の本番を前に、再びマナーの悪さを露呈する結果となった。

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 男子4選手が横1列に並んだ試合会場での即席会見で、一番最初に抱負を切り出したのが国母だった。「いろいろあったので、迷惑かけた人たちにいい滑りを見せたいです」。照れながら気持ちを込めた、21歳なりの前向きな言葉だった。だが残念だったのは、この時、国母の口の中には練習中に着用するマウスピースが入ったままだったこと。4選手の中でマウスピースをしたまま会見したのはもちろん国母1人だけで、“常識外れ”の行動であることは否めない。

 バンクーバー入りする際の服装の乱れに端を発し、その後の会見で「チッ、うるせーな」「反省してま~す」などと悪態をついたことで、騒動は深刻化。12日(日本時間13日)には出場辞退も検討されたが、日本選手団の橋本聖子団長(45)が「私がすべての責任を負う」と国母の“身元引受人”になることで出場にGOサインを出した。それだけに、この日のメディア対応では更生した姿が求められていた。だが、言葉とは裏腹にその不誠実な態度は相変わらず。チーム関係者が誰もマウスピースを外すよう注意しなかったことも問題の根深さを表していた。

 それでも、本人は公式練習で得意のマックツイスト(縦1回転、横1回転半)を決めるなど、調整はまずまずな様子。気持ちの切り替えは「できてます」とし「ボトム(パイプの底部分)が柔らかいけど、エッジを取られなければ問題ない」とコースも冷静に分析した。米国選手と交わした会話の内容について問われると「言えないっす。言ったら(新聞の)1面になっちゃうんで」と笑うなど、相変わらずの“国母節”もあったが、泣いても笑っても競技までは残りわずか。かつてないほどの注目を浴びる21歳が、本番でどんな答えを出すのか――。

 ≪“スノボのりょう君”もいますよ~≫国母騒動で影が薄くなった感のある昨季の世界選手権王者・青野は「(パイプは)結構柔らかいけど、この雪の状況でこのコースを作ってもらってありがたいです」と関係者への感謝の言葉を口にした。前回王者のホワイト(米国)や、国母が繰り出す縦回転の技は、この日の練習では出さずじまい。「(公式練習が)あと1日あるので(実施する技は)決めたいです」と内容を口にすることはなかった。

 ≪女子の岡田は高さで勝負アピール≫練習中に臀(でん)部を強打した山岡を除く女子2選手も取材に対応。トリノ五輪で9位となった中島は「4年間やってきたことを出し切りたい」と神妙な面持ち。初出場の19歳、岡田は「ここのパイプは斜度があるので、高さは出やすい」と自慢の高さで勝負しやすい環境であることをアピールした。

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2010年2月17日のニュース