ソフトバンク・近藤「精いっぱいやるだけ」 意地の2号2ランも、熊本での公式戦連勝ストップ

[ 2024年4月10日 06:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク2-4日本ハム ( 2024年4月9日    熊本 )

<ソ・日>3回、2ランを放つ近藤(撮影・成瀬 徹)
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 近藤弾も空砲…。ソフトバンクは9日、日本ハムに2―4で敗れた。4点を追う3回に近藤健介外野手(30)が4試合ぶりとなる2号2ランを放ったが、追い上げは届かなかった。周東佑京内野手(28)が3安打するなど、計10安打を放つも9残塁の拙攻が響いた。チームは今季初の連敗を喫し、熊本での公式戦の連勝は4でストップした。

 今季最初で最後の熊本開催で敗れ、小久保ホークスが初の連敗を喫した中、5番・近藤が豪快なアーチで“火の国”のファンに意地を示した。

 「たまたまですよ。とにかく、自分のスイングをすることだけを考えました」

 古巣・日本ハムとの今季初戦、4点を追いかける3回の第2打席だった。2死三塁で1ストライクからの2球目、相手先発・山崎が投じた141キロ直球を強振。大飛球はバックスクリーン左に組まれたテレビ中継用のやぐらに直撃する2号2ランとなった。4日のロッテ戦以来4試合ぶりアーチだ。これまでの熊本開催では出場3試合で8打数3安打(打率・375)。4試合目で初本塁打、初打点を記録した。

 移籍1年目の昨季は26本塁打で、初の本塁打王に輝いた。タイトル獲得で充実したオフには、熊本の野球少年少女に打撃の基本、センター返しを伝授していた。ソフトバンクの選手たちが、九州、沖縄、山口各県で指導する「ベースボールキッズ2023」で熊本会場を担当。リブワーク藤崎台球場で行ったティー打撃では「球は止まっているけど打つポイントを覚えて。打球のラインをイメージしてセンターに打ち返して。センターに強い打球をライナーでいきましょう」と熱心に指導した。その教え通りのセンターへの強烈な一撃だった。

 ただ、他の打席では悔いも残った。初回2死二、三塁で遊ゴロに倒れ、5回2死一、二塁では左飛に凡退。チームは相手を上回る10安打を放つも9残塁の拙攻が響き、熊本開催での公式戦連勝は4でストップした。小久保監督は「やっぱり取れる時に取らないと厳しくはなる」と顔をしかめた。

 試合後、近藤は「まぐれですよ」と話したが、熊本の野球少年少女に打撃の手本を示した。「状態は変わらず。精いっぱいやるだけですよ」。あす11日、北九州での再戦へ向けて雪辱を誓っていた。 (井上 満夫)

 《2番起用の周東は3安打》3日のロッテ戦以来となる「2番」起用だった周東が今季初の3安打と気を吐いた。3回無死は左前打で出塁し、2死三塁から近藤の一発でホームを踏み、これで8試合連続得点。「2番でもやることは変わらない。ちゃんと捉えられている」と本人は手応え十分。小久保監督も「今の形でやってくれれば、相手からすると嫌でしょう」と話していた。

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