広島ついにリーグワーストタイ4試合連続零敗 新井監督は選手責めず「起用しているのは自分」3度繰り返す

[ 2024年4月10日 05:45 ]

セ・リーグ   広島0-1阪神 ( 2024年4月9日    甲子園 )

<神・広>広島・新井監督(撮影・平嶋 理子)
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 とてつもなく1点が重い。広島は9日の阪神戦(甲子園)に0―1で敗れ、4連敗で借金は3に膨らんだ。床田寛樹投手(29)が7回1失点と好投しながら、打線がまたしても沈黙。チームでは2011年以来13年ぶり4度目で、リーグワーストタイの4試合連続零敗となった。新井貴浩監督(47)は「起用しているのは自分なので」と3度繰り返し、責任を負った。

 たかが1点。その1点が、しかし、いまのチーム状況だと重くのしかかる。この日もまた打線が沈黙し、敵地のスコアボードに9個の「0」が並んだ。5番・左翼で先発しながら3打数無安打に終わった秋山は、攻撃陣の思いを代弁するかのように胸中を吐露した。

 「準備を怠っている選手はいない。出るところで(みんな)何とかしよう…と。結果で示せていないのが苦しいけど、個々が練習を積み重ね、相手を上回っていくしかない」

 三塁すら踏めず散発3安打。虎の先発・村上から1本が出ないと空気は重くなる。甲子園では昨季、ポストシーズンを含めた村上先発試合で3戦3敗。それでも序盤は制球がバラつき、付け入る余地があった。

 2回だ。先頭・堂林が2球で追い込まれながら4球ファウルで粘り、10球目に四球を選んで出塁。1死後、売り出し中の田村が左前打で続いた。初の得点機。だが、坂倉は2ボールから外寄りカットボールを打って二ゴロ併殺に終わった。

 その坂倉が2死から左翼線二塁打を放った5回が最後の好機。最後までホームは遠く、7回1失点と粘った先発・床田を援護できなかった。チームでは2011年以来13年ぶり4度目で、リーグワーストタイの4試合連続零敗。連続無得点は36イニングに伸びた。

 「なかなかうまくかみ合わないけど、野手は何とか援護してあげたいと思っている。その気持ちは凄く伝わってくる。ちょっとしたところだと思う」

 新井監督は穏やかな口調で振り返り、待ったなしで巡ってくる次戦への言葉を重ねる。

 「点が入ったら、重苦しい雰囲気は晴れると思う。選手は、今日(9日)こそ点を取って勝ちたいという気持ちで球場入りしたと思うので、明日(10日)またいい準備をして、同じ気持ちで試合に臨んでもらえたら」

 指揮官は選手を責めることなく「起用しているのは自分なので」と3度繰り返した。4連敗で借金3に膨らんでも、開幕してまだ9試合。沈み込んではいられない。やり返す時間はたっぷりある。(江尾 卓也)

 ○…広島が4試合連続の零敗は11年以来13年ぶり4度目。プロ野球ワーストの53年大映5試合連続に次ぐもので、セ・リーグワーストタイ記録。5日中日戦の初回からの連続イニング無得点も36となり、リーグワーストで球団ワーストの11年50イニングが迫っている。

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