阪神・村上 甲子園初陣で1勝 7回無失点の好投 1月のキャッチボールでジンクス打破確信

[ 2024年4月10日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神1-0広島 ( 2024年4月9日    甲子園 )

<神・広>先発した村上(撮影・岸 良祐)
Photo By スポニチ

 昨季のリーグMVP右腕は1週間で輝きを取り戻した。100周年イヤーとなる甲子園初陣のマウンドで、村上が躍動した。

 「序盤硬さもあったんですけど。落ち着いてしっかり3回から投げられたのかなと」

 力みのあった序盤から修正しアウトを積み重ねた。3回5失点だった2日のDeNA戦(京セラドーム)から平均球速は落ちても武器である低めの制球力は格段にアップ。3回以降は無四球、7回無失点で降板した。

 村上に“2年目の壁”はあるのか――。昨季の圧倒的な投球を目にした者が抱く“問い”を本人は1月の時点で解決していた。静岡での青柳らとの合同自主トレ初日のキャッチボール。左足を地面につき、ボールをリリースするまでの一連の動作が体に染みこんでいることに気づいた。

 「11月、12月とそこまで練習できなかったんですけど、初日のキャッチボールで意識してる左足を着くタイミング、バランスがいきなりできてた。あ、大丈夫だなと。そこで安心したというか、今年もしっかり投げられるかなと思えましたね」

 優勝、日本一に貢献した主力選手の“宿命”と向き合ったオフでもあった。イベント出演などで多忙を極めそれまで山ほどあった練習時間が消失。そこに焦りがなかったと言えばウソになる。「優勝旅行に行ったりテレビに出たり。本当に合間を縫ってしか練習できなかった。多少、焦りはありました。今までオフはイベントとか何もなくて練習できていたので」。ただ、昨年しびれる1軍の舞台で腕を振ってきた時間が自らを救ってくれた。

 「昨年1年間たくさん投げさせてもらって(投球フォームが)染みついたと思う。それは本当に良かった」

 昨年は割合の少なかったカーブも勝負球に加えるなど「進化」も見せつけた。「(カーブは)昨年はそこまで多くなかったので投げていけば相手のデータにも入る」。背番号41の進撃は年をまたいでも続く。(遠藤 礼)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年4月10日のニュース