阪神・ゲラ圧巻3人斬りで甲子園初見参「気持ちよかった。いい試合ができてチームが勝ったので最高です」

セ・リーグ   阪神1－0広島 （ 2024年4月9日    甲子園 ）

＜神・広＞2番手で登板したゲラ（撮影・北條　貴史）
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　圧巻の3人斬りだ。阪神は1点優勢の8回にゲラが登板。レギュラーシーズンでは甲子園初見参だった。初めて体感する大観衆の後押しを受けて6番・田村を空振り三振、続く坂倉を二ゴロ。ともにスライダーで打ち取ると、最後は菊池を直球で遊ゴロに抑えて役目を果たした。

　「気持ちよかったです。いい投球もできたし、いい勝ち方、いい試合ができてチームが勝ったので最高です」

　打者3人をわずか9球で料理した。今季登板5試合連続無失点で早くも4ホールド目をマーク。来日最速160キロの剛速球は封印し、全9球のうち実に6球がカットボールと変化球主体に組み立てた。元ヤンキースの守護神でMLB歴代最高となる通算652セーブを挙げた同郷のレジェンド・リベラを思わせる投球に「次元が違うけど…悪くない」と手応えもあった。

　また、予期せぬハプニングにも動揺を見せなかった。登板の際、ブルペンカーが故障。駆け足でマウンドに向かった中でも堂々の力投を披露した。「毎回、決して楽に投げられる場面というのはないと思っている。寒さはありましたが、いつもと同じように投げられたのがよかった」。落ち着いて投げきり岩崎にバトンをつないだ。

　「たくさんの声援が聞こえるのは本当に力になる。応援してもらえるように頑張っていきたい」。勝利のために投げる助っ人右腕を甲子園も歓迎した夜だった。（杉原　瑠夏）