日本ハム・山崎が移籍初勝利 熊本で伏見と“さちとら”息ぴったり 6回0/3を2失点粘投

[ 2024年4月10日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム4―2ソフトバンク ( 2024年4月9日    熊本 )

<ソ・日>2回を投げ終えベンチに戻る山崎(撮影・岡田 丈靖)
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 喜びと安心感が交錯した。三塁ベンチ前に並ぶ日本ハム・山崎は、女房役の伏見と笑顔でハイタッチした。6回0/3を9安打2失点。オリックス時代から組む福也(さちや)と寅威(とらい)の「さちとら」バッテリーで移籍初勝利をつかんだ。

 「寅威さんを信じて投げるだけだったので。本当、今日は感謝しています」

 昨オフ、FA宣言後に6球団の争奪戦となった。悩んだ山崎はチームについて、伏見に電話で相談するとこう返ってきたという。「良いチームだよ。悪いところを挙げるとすれば勝てないところかな」。ハッキリと「来てほしい」という言葉はなかったが、“福也が来れば勝てる”というメッセージのように受け取った。

 オリックス時代、チームは入団から6年連続Bクラス。自身も先発挑戦のチャンスを生かせていなかったが、20年に伏見とバッテリーを組んだことが転機となった。21、22年には2人でリーグ連覇に貢献。山崎が「頼れる先輩」と信頼する伏見の言葉に、2年連続最下位のチームでの挑戦を決めた。

 4回以外、毎回走者を許す苦しい展開だった。3回には近藤に中越え2ランを被弾。それでも5回無死満塁は山川を三ゴロ併殺で切り抜けるなど、要所で踏ん張った。伏見は「粘って粘って、福也らしい投球だった」とねぎらった。山崎は言う。「やっぱり優勝したい。これに一喜一憂せず、こういう試合を続けられるように」。北の大地で再結成した「さちとら」は、九州・熊本での一勝から再出発した。(清藤 駿太)

 ▼山崎章弘氏(山崎の父で元巨人、日本ハム捕手。現兵庫ブルーサンダーズ監督)まずは一つ勝てて良かった。打者を見ながら要所要所で抑える、持ち味が出ていたと思います。5回無死満塁で山川選手に低めのチェンジアップを投げられたのが大きかった。強振してくる打者をうまくかわすことができた。でも、(7回途中まで)よく辛抱してもらえた。僕が監督なら、もっと早く代えていると思います(笑い)。順番通りなら来週もソフトバンク戦。次はリリーフ陣をなるべく稼働させない投球をして信頼関係を築いていってほしい。

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