広島・田村 2打席連発!開幕スタメン決定的 新井監督、打撃絶賛「若い選手の中でも抜けている」

[ 2024年3月15日 05:05 ]

オープン戦   広島4―4日本ハム ( 2024年3月14日    エスコンF )

<日・広>7回、ソロを放つ田村(撮影・高橋 茂夫)
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 広島・田村俊介外野手(20)が、14日の日本ハム戦(エスコン)で2打席連続本塁打を含む3安打3打点と躍動した。5回に相手先発・伊藤から右翼3階席へオープン戦1号ソロを突き刺すと、7回にも相手3番手・福島から右中間席へソロ。1軍公式戦ではいまだ0本塁打だが、オフから磨きをかけてきた長打力を存分に発揮し、ブレークの予感を漂わせた。新井貴浩監督(47)も「打撃は若い選手の中でも抜けている」と高評価。高卒3年目の若鯉の開幕スタメン入りは、決定的とみられる。

 北の大地で、若鯉が跳ねた。田村が放った打球は2度にわたってスタンドで跳ねた。

 「1打席目の内容(空振り三振)が悪かったが、自分なりに修正できて良かった。変化球の浮いた球は全部いこうと思っていた」

 まずは1点リードの5回だ。開幕投手に内定している相手先発・伊藤のスプリットを捉え、右翼3階席へオープン戦1号ソロ。2回の第1打席で2球ファウルにした球種を一振りで仕留めた。さらに2―1の7回1死では相手3番手・福島のフォークを右中間席へ運んだ。圧巻の2打席連続本塁打。加えて1点を追う9回1死二塁ではザバラから同点の右前適時打も放ち、3安打3打点。これでオープン戦は11試合出場で打率・355、2本塁打、5打点とし、覚醒の予感を漂わせた。

 「若干、詰まった感じだった。右飛かなと思ったが、伸びてくれて良かった」

 特に2本目は助言を着実に遂行した結果といえた。試合中のベンチで朝山、小窪両打撃コーチから「(軸足の)後ろに体重が残ってもいいから、しっかり振り切れ」と指導され「それを意識して」バットを振り切った。そして結果につなげた。

 気分転換も奏功。今回の北海道遠征中には松山、持丸とともに、ご当地グルメのジンギスカン鍋を堪能して英気を養い、1軍戦では公式戦、オープン戦、練習試合を含めて“プロ初”となる1試合2発につなげた。

 昨季は公式戦10試合出場で本塁打なし。そこでオフ期間にはベテラン松山らとの合同自主トレで“脱力打法”に取り組み、長打力アップをテーマに掲げて磨きをかけた。その成果をこの日の結果に反映。充実の内容に新井監督も目を細めた。

 「若い選手の中でも(打撃力は)抜けている。打席の中での対応力、修正力は目を見張るものがある」

 さらに、起用法を問われた指揮官は「対応力がある選手なので、どこでも対応できるとは思うが、まだ若いので、伸び伸び打席に立たせてあげたいのはある。(打順は)まだ決まっていないけど」と続けた。すでに脳裏にある複数のオーダー表の一部に「田村」の名が書かれていることは間違いない。若鯉の開幕スタメン入りは決定的とみてよさそうだ。 (長谷川 凡記)

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