レイズ・上沢直之 4度目のOP戦は4回1失点 苦しみながらも最小失点に「自分らしい投球ができた」

[ 2024年3月16日 02:41 ]

試合後、メディア対応した上沢投手(撮影・杉浦大介通信員)
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 レイズとマイナー契約を結び、招待選手としてメジャーキャンプに参加している上沢直之投手(30)が15日(日本時間16日)、フロリダ州ポートシャーロットで行われたオリオールズとのオープン戦に先発登板。4回を投げ、4安打1失点という結果だった。

 初回1死一、二塁のピンチを背負ったが、そこから2者連続三振で無失点に。3回の1死二塁も後続を断って無失点。4回は1死から右翼線に運ばれた打球を右翼手がモタつく間に三塁打とされる不運もあり、次打者の右犠飛で1点を失った。62球を投げ、3三振を奪い、四球は1つだけだった。

 上沢はこれまでのオープン戦3試合で5回2/3を投げ3本塁打を含む11安打で13失点、防御率20・65と苦しい状況に追い込まれていた。「次に向け、もう一回やるしかない」と悲壮な覚悟で臨んだマウンドだったが、この日は徐々にカーブの制球が安定し、直球とスプリットを織り交ぜて要所を締めた。防御率も13・03となった。

 4試合目にして見せたアピール投球。開幕ロースター生き残りへ、上沢は前を向き続けるしかない。

 試合後の上沢との一問一答は以下の通り。

 ――今日の投球を振り返って
 「こっち来てから3試合、実戦投げている時に、ピッチクロックだとかで自分の中で少し、投げ急いでいた感じがあった。今日の試合は結果うんぬんより、自分が今までやってきた、日本でやってきたピッチングを意識し、ゆったり、ゆっくり投げることだけを意識して投げたら、割と自分の中でも想像していたようなボールがいった。これを続けていけばいいのかなという感じはありました」

 ――先発として準備できたのが大きいのか
 「それもありますね。日本でずっとやってきたルーティーンだったりのままゲームにすっと入れたんで、それもあると思います」

 ――スプリットで多くの空振りを取った
 「こっちに来てから、カイル(スナイダー投手コーチ)と取り組んだスプリットが今日は結構落ちていた。前回のピッチングからちょっと感覚を変えて、取り組んだスプリットがすごく今日はよく落ちていたので、これを継続してやっていきたいなと思います」

 ――緩急がついたカーブもよかったのでは?
 「もっとストライクゾーンに投げれたらいいなと思うんですけど、あれをもっと次はストライク先行、初球とかに簡単にストライクを取れたらいいなと思います」

 ――初回の安打も打ち取った当たりだった。痛打は三塁打くらいでは?
 「自分の中でまだ自分のフォームに集中しながらという感じだったので、それが無意識にできるようになったらもっといいパフォーマンスができるようになるのかなと思います。意外と今日は投げ急ぐというか、自分の中でゆっくり投げてもピッチクロックに間に合うというのがわかったので、すごくそれは収穫だったなと思います」

 ――今日はメヒヤ捕手だったが、配球は?
 「全部、フランキーに任してました。試合前にいろいろ話して、僕にはどの球種でも抑えられる能力はあるから、構えた所に投げなくても、完璧にボールを投げなくても、絶対に抑えられるから、しっかりストライクゾーンに投げていこうと言ってくれた。すごくいいコミュニケーションをして、試合に臨めたかなと思います」

 ――今日はいいステップになったのでは?
 「こっちに来てから、やっと少し自分らしい投球ができたので、それはすごく本当に良かったなと思う。自分の中でいろんなことに対応しなきゃとか、いろいろ考えながら投げていた部分があったのかなと今思うと思いますね」
(フロリダ州ポートシャーロット・杉浦大介通信員)

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