【落合×鈴木啓示対談】教え子・野茂英雄のメジャーでの活躍は「大きい。良かったなと思って」

鈴木啓示氏（右）とオレ流チャンネル「博満の部屋」で対談した落合博満氏
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　現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏（70）が15日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。大好評対談企画「博満の部屋」の第6回目として、歴代4位の通算317勝を挙げた元近鉄投手・鈴木啓示氏（76＝本紙評論家）をゲストに招いて対談を行った。

　自身の現役時代に出場した日米野球の話題から、近鉄監督時代の教え子である野茂英雄氏（現パドレス球団アドバイザー）のメジャー移籍の話題に移った。「野茂君が（メジャーに）行って向こうで100勝して、それから日本人のピッチャーがどんどん行くようになったよね。そういう意味じゃ、野茂君が活躍してくれたことは大きいね。良かったなと思って」とメジャー移籍の道を開いた野茂氏の功績を称えた。

　落合氏が「誰でも行けるような時代になりましたよね」と話すと、鈴木氏はソフトバンクからメッツへ移籍した千賀滉大投手の例を挙げ「お化けフォークやどうのこうの言うて成功しとるもんね。アメリカのバッターやピッチャー何しとんねんって言いたくなるくらいや」と指摘した。

　落合氏は「それだけ（メジャー球団が）24チームから30チームになったっていう人材が不足してるということもあるんでしょうね」と球団拡張によって大リーグの選手の質が低下しているとの認識を示した。鈴木氏はさらに「昔やったら9人おったら少なくとも8人くらいはずば抜けたバッターがおったよね。ところがこの頃、選手も増えて選手が散ってしまうから9人の中で本当のバッターは3人か4人くらいちゃうかと思う。オーバーな言い方したらね。いいバッターが少ななってきたなという気がするね」と分析した。

　落合氏が「ピッチャーもそうでしょうね」と話すと、鈴木氏は「コントロールは昔から日本の方が。WBCでも日本のピッチャーはコントロールが良かったけどね。アメリカのピッチャーはアバウトやった。一流ピッチャーはそうやないやろうけど。日本のピッチャーはスピードとパワーがないから、どうしてもコントロール重視するからね」と日米の投手の違いを語った。

　鈴木氏は今回の対談について「落合選手とこんな話ができるというのはね。楽しみや思ってきた。彼も彼なりのもんを持っとるから。彼、聞き上手やしね。俺みたいにしゃべりっぱなしちゃうからね」と褒めると、落合氏は照れくさそうに笑っていた。