前DeNAバウアー 最速タイ159キロ&0封も遠いMLB復帰 古巣ド軍マイナー戦にスカウトの姿見えず

[ 2024年3月12日 02:30 ]

囲みに応じるバウアーファンに囲まれサインするバウアー(撮影・笹田 幸嗣通信員)
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 昨季DeNAでプレーしたトレバー・バウアー投手(33)が10日(日本時間11日)、米国でプロ契約を目指す選手たちで構成された「アジアンブリーズ」の一員としてドジャース傘下マイナーとの練習試合に登板した。大谷のオープン戦と同時刻、同じ敷地内の別のグラウンドで、3回2安打無失点と古巣の若手を封じた。初回2死満塁からの初球。右打者内角へのツーシームは自己最速タイの98・9マイル(約159キロ)で、詰まった二ゴロとなった。

 「そんなに球速が出ていると分かっていたら100マイル(約161キロ)も狙ったのに」。米国では2年8カ月ぶりの実戦投球だった。巨人・戸郷から教わったというスプリットも披露し「投球は以前よりも改善されている」と胸を張った。

 「メジャー最低年俸でも構わない。お金ではない。訴訟も和解し問題は何もない」。願いはメジャー復帰。それでもド軍時代の女性への性的暴行疑惑の影響が残り、あるナ・リーグの球団職員は「実力はトップクラスだと誰もが分かっているが、獲得する球団はないだろう」と断言した。ある球界関係者は「米国の世論が許すなら、獲得を狙っている球団はある」とも言った。

 メジャー関係者が視察する姿はなく、約200人のファンの中に唯一DeNAスカウトの姿があった。現時点でメジャー球団からオファーはなく「それが現実。今日は楽しむために来た」と右腕は話した。「トレーニングは続ける。どうなるかは分からない。自分がコントロールできることではないから」。今後の実戦登板の予定はなく、牙を研ぎながら声が届くのを待つ。(笹田 幸嗣通信員)

 ≪プロ目指す選手で結成アジアンブリーズ≫「アジアンブリーズ」はアリゾナ州ユマに拠点を置き、プロ契約を目指す選手で結成される。1番に座った大橋武尊は22、23年はDeNAの育成選手でプレー。3番のジェーク・ゲートウッドはメジャー経験はないが、14年のブルワーズ1巡目(全体41番目)指名を受けた逸材だ。今後もメジャー傘下マイナーチームとの試合を予定する。チームの色川冬馬CEOは「バウアー選手の参加は2週間ほど前に正式に決まりました」と説明した。

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