広島ドラ1・常広「焦りは一切ない」15日ぶりブルペンで手応え15球

[ 2024年2月27日 05:05 ]

ブルペンで投球する常広(撮影・平嶋 理子)
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 広島のドラフト1位・常広羽也斗投手(22=青学大)が26日、沖縄2次キャンプで初めてブルペンで投球練習を行った。ブルペン投球は、宮崎・日南1次キャンプ中の11日以来。捕手を立たせたまま15球を投げ、感触を確かめた。体力づくりを優先させた今春は実戦登板がないまま、きょう27日にキャンプ打ち上げを迎える。帰広後について、新井貴浩監督(47)は2軍に合流させると明かし、今後も焦らず調整を進めていく構えだ。 

 常広は、15日ぶりのブルペンで笑顔を見せた。屋外で投げるのは沖縄2次キャンプでは初めて。体づくりを優先した調整で、練習メニューにも制限が設けられてきたが、久々の投球練習では、感触をかみしめるように、一球一球投げ込んだ。

 「キャッチボールの一環で、傾斜を使って投げた。焦りは一切ない。まずは自分のできることをしっかりやっていきたい」

 屋内練習場で、約50メートルの距離でキャッチボールを行った後は、場所をブルペンに移して傾斜を使った投球を敢行。スエロ打撃捕手を立たせたまま、直球のみ15球を投げた。久々の投球練習となっただけに、自然と力も入りがち。マウンドの背後では、球団トレーナーが測定・分析機器「ラプソード」で数値を確認しながら見守り、「もう少し抑えて」と力加減を抑制する場面が見られた。次の段階について、常広は「トレーナーの方に全部任せている」と話し、慎重な姿勢を崩さなかった。今春キャンプは実戦登板がないまま、きょう27日に打ち上げを迎えるが、実りある1カ月となった。

 「自分の体について、いろいろ知れたのは有意義なキャンプだった。自分の体の動かない(使っていない)部分などは、今まで意識していなかったが、思った以上に動かないところがあった。それが投球動作に影響したりとかもあった。トレーナーさんからいろんな話を聞いて、勉強することができた」

 そう語ったドラフト1位右腕について新井監督は「段階を追って、(状態を)上げてもらいたい。じっくりやってくれれば」と語った。同時に、「(常広には)“ファームの方に合流になるけど、焦ることなくやっていこうな”と言った。1軍に帯同して、雰囲気も分かったと思うし、彼にとってはいいキャンプだったと思う」と帰広後は2軍で調整させる方針を示した。

 現状で実戦登板のメドも立っていないことから、開幕1軍は厳しい状況。それでも、常広は至って冷静だ。

 「今後は技術的な部分で、もっと伸ばしていかないといけない課題とかも見えてくると思う。そういうのを一つ一つ潰すことで、1軍で投げられることにつながると思う。課題を潰して、長所を伸ばせるよう取り組んでいきたい」

 見据えるのは1軍で投げることではなく、1軍で活躍すること。飛躍に向けた現在地を、今キャンプで確認した。 
(長谷川 凡記)

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