松坂大輔氏 広島・田村は打者の「雰囲気」が素晴らしい キャンプで各球団の若手取材

[ 2024年2月27日 05:30 ]

広島・田村を取材した松坂大輔氏
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 【平成の怪物が行く 松坂大輔の探球】スポニチ本紙評論家の松坂大輔氏(43)による月1回の連載コラム「松坂大輔の探球」。球春到来の2月、松坂氏は宮崎、沖縄でプロ野球のキャンプを取材。今季のブレークが期待される広島・田村俊介外野手(20)ら若手選手を中心にインタビューを行った。既に渡米し、アリゾナ、フロリダ両州で大リーグのキャンプを訪問予定。日米で精力的な取材が続く。

 このコラムがスポニチ紙面に掲載される27日、自分は米アリゾナ州にいます。現在は大リーグのキャンプを取材中ですが、2月1日からは宮崎、沖縄の各球団を回りました。キャスターを務めるテレビ朝日「報道ステーション」の企画「怪物のタマゴ」。飛躍が期待される若手選手にインタビューをさせてもらいました。

 巨人・堀田賢慎選手、オリックス・斎藤響介選手、DeNA・小園健太選手ら投手が多かったのですが、その中で野手で取材したのが広島・田村俊介外野手でした。3年目の20歳。打撃練習を投手の目線で見ていても、構え、タイミングの取り方などが非常にいい。打者としての「雰囲気」と言っていいのでしょうか。それが素晴らしいと感じました。

 インタビューで田村選手は、課題として「打撃フォームの強弱のつけ方」を挙げ「構えから力を抜いて、インパクトで100%の力を伝えたい」と言っていました。力を抜いてリラックスして構えた打者は、投手から見ても嫌なものです。逆に力が入って力んでいるとバットが出てこないイメージで、「直球で差し込める」とマウンドで感じます。構え一つですが、18・44メートルを挟んだ投手と打者では対戦する前から心理面に差が出ます。

 キャンプ取材では、それぞれのチームが持っている「雰囲気」も肌で感じました。もちろん、どの球団も雰囲気は良かったですが、そこには「色」があります。練習の仕方や量なども全然違いますし、「チームが強くなるために」という共通認識がありながら、各球団の考え方の違いが練習にも表れていました。そこが見ていて「面白いな」と思った部分ですね。と同時に、雰囲気の良さがそのまま勝敗、結果に直結するものなのかどうか、という点に興味を引かれました。

 そんな日本を離れて、これからはアリゾナ、フロリダ州で大リーグキャンプの取材。古巣のレッドソックスにも足を運ぶ予定です。日本人選手が開幕に向けてどれだけ仕上がってきているのか。見に行けるなら少しでも多くの球団に行きたいです。非常に楽しみですし、行く先々で面白い選手、気になる選手が見つかれば、と思います。(スポニチ本紙評論家)

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