【プロ野球キャンプの記者仕事　3日目】朝の声出しで衝撃の引退宣言？

引退覚悟でマウンドに上がっていた１５年シーズンの楽天・辛島
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　【プロ野球キャンプの記者仕事　3日目】朝の声出しは練習前にチームで輪になり、指名された選手が行う。普通は今季の目標や意気込みを叫んで、なごやかに士気を高める。ところが2015年、沖縄・久米島の楽天キャンプで「事件」が起きた。

　前年8勝の左腕・辛島航が「今年2ケタ勝てなかったら野球を辞めます」と宣言してしまったのだ。記者たちまで凍り付いた。

　当時の楽天は大久保博元監督。辛島の引退宣言について確認すると「アイツは本気だよ。言葉に出したからには本当に辞める。そういうヤツだから」と言った。そして続けた。「でもさ、もし勝てなくても俺が絶対に辞めさせないからね。いないと困るからさ」。その年ケガもあって5勝に終わったが、強い信頼関係が救った。辛島は8年経った今でも楽天には欠かせない左腕だ。（K）