ぜいたく税の基準額のためにベテランをトレードすることはない、ドジャース編成本部長が明言

[ 2023年2月3日 12:29 ]

フリードマン編成本部長
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 ドジャーズのアンドリュー・フリードマン編成本部長が、2日(日本時間3日)記者会見に臨み、23年のぜいたく税の基準額(2億3300万ドル/約300億円)を下回るために、ベテラン選手をトレード(放出)してしまうことはないと明言した。

 既に2年連続で基準額を超えているド軍は、23年も超えれば、3年連続となり24年は全ての超過分に50%の税がかかり、加えて2000万ドルから4000万ドルの超過分は62%、4000万ドルから6000万ドルの超過分は95%、6000万ドル以上の超過分は110%も課税される。それが23年に基準額を下回り、税率がリセットされれば、24年の全ての超過分にかかる税は20%で、追加に2000万ドルから4000万ドルの超過分は32%、4000万ドルから6000万ドルの超過分は62・5%、6000万ドル以上の超過分は80%となる。

 現時点でサラリー総額は2億3800万ドル(約3億604万円)。基準額を下回るためチームにいるベテラン選手をトレードするのではという憶測が流れているが、フリードマン編成本部長は「NO」と否定、「今年、優勝するためにできることはなんでもする」と明言した。トレードするなら、候補者は例えば23年の年俸800万ドルのブレーク・トライネン投手。しかしながら11月に肩の手術を受け、復帰までに10か月はかかる。23年に投げられない投手を他球団に引き取ってもらうには良い若手有望株を付けないと、商談は成立しない。ユーティリティのクリス・テーラーは23年から25年まで3年総額4500万ドルの契約が残っている。良い選手だが、昨季の成績は打率・221、出塁率・304、長打率・373で、トレードのタイミングとしては良くない。そして手薄な外野陣がさらに手薄になってしまう。仮に2人の内どちらかをトレードできたとしても、シーズンに入ってレギュラー選手にケガ人が出れば、穴埋めの補強が必要になり、再び基準額を超えてしまう。23年オフの大谷翔平獲得の準備を進めていると言われるドジャーズだが、23年にぜいたく税の基準額を下回ることはなさそうだ。

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2023年2月3日のニュース