落合博満氏　中村ノリを支配下で「森野に不自由かけちゃったよ」

落合博満氏
Photo By スポニチ

　現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏（69）が3日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。07年の中村紀洋獲りで、落合氏はある決断を強いられた。

　落合氏は「1年だけ野球をやる場所をつくってやる。次の年はどこで好きなところに行け」と育成選手契約した中村に伝えた。意気に感じた中村はオープン戦から奮起。開幕直前の3月22日に支配下登録を勝ち取った。背番号は「99」。

　「1年目、20本くらいホームラン打ったのかな」。130試合に出場し、打率・293、20本塁打、79打点で中日の2連覇に貢献した。

　落合氏は「その分、森野（将彦）には不自由かけちゃったよ。慣れないセンターやらさせて」と振り返った。森野はこの年、投手と捕手以外の全ポジションを守ることになる。

　落合氏は森野が三塁手として中村より下とは思っていない。むしろ「競争させたら森野が勝っていた」と言い切った。中村の三塁起用は組み合わせでチームの総合力を上げる目的で、「競争は度外視」と強調。「サードやらせてたら森野は素晴らしい三塁手になってんだよ。サードとしての能力は中村よりは森野の方が高かった」と言い切った。

　中村は2年で44本塁打放ち、完全復活を印象づけると08年オフにFA権利を行使して楽天移籍。落合氏は「（中村は）恩をアダで返したみたいに言われたけど、最初から好きなところ行けっていってんだから」と振り返った。