ソフトBの15歳オスーナ 目標は王会長の868本塁打更新 「自分の能力だったら超えられる」

[ 2023年1月24日 05:00 ]

ソフトバンク入団会見でニックネームの「クマ」と色紙に書いてポーズを取るオスーナ(撮影・中村 達也)
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 夢はでっかく、王会長超えだ!ソフトバンクは23日、ペイペイドーム内でホセ・オスーナ外野手(15)の入団会見を行った。身体能力と長打力を兼備する右の大砲候補の愛称は「クマ」。15歳で“ジャパニーズドリーム”を求めて福岡に来たドミニカンは、将来の目標として王貞治球団会長(82)の通算868本塁打の“世界記録”更新をぶち上げた。一方、同席した三笠杉彦GMは“秋山2世”の素材として太鼓判を押した。

 日本ならば15歳は中学3年生か高校1年生。オスーナは、まずは見た目からと、初来日の数日前にピアスの穴を両耳に開けてネクタイを締めて登場した。目と耳を輝かせつつ、片言の日本語で自己紹介。上々の“ホークスデビュー”だった。

 「ワタシハ、オ、オスーナデス。(ピアス)カッコイイ」。ユニホーム姿初披露後には、長い手足を広げて壮大なジャパニーズドリームをぶち上げた。

 「将来、日本の本塁打記録を塗り替えたいです。自分の能力だったら、超えられる可能性はあると思います」

 いきなり王貞治球団会長が現役時代に刻んだ歴代1位の868本塁打超えをターゲットに定めた。

 自信には裏付けがある。実は、大砲の系譜とつながっている。現役メジャーリーガー、「ザ・ビッグ・ベアー」の愛称を持つブレーブスのマーセル・オズナ外野手(32)がいとこだ。幼少期から巨体で大食いだったオスーナも母国での愛称は「ベアー(熊)」。2人とも同じ右投げ右打ちの外野手。オズナは20年にナ・リーグで本塁打と打点の2冠王に輝き「モンスター・パワー」と評される。

 オスーナは21年のオフから一緒に母国で練習を続け、打撃投手を務めてくれたオズナは日本行きの決断にも賛同してくれた。「一生懸命に練習したら、これからいいキャリアを積んでいける。頑張ってこい」と激励されたという。

 これまでの守備位置は主に右翼手だが、三塁手、投手とユーティリティーとしても活躍してきた。同席した三笠杉彦GMは高い身体能力と長打力に期待し、長期育成で見守る。「当然、1、2年ではない。4、5年目で成功してもらうのが基本的な(プラン)。日本、世界を代表する選手になっていただきたい。日本人選手でいうと、秋山幸二さんのようなトリプルスリーを達成できる選手」。将来の王会長超え候補で、かつ“秋山2世”も狙える快活な15歳の大砲を、父親のように見つめた。

 背番号は3桁の「173」。今季から新設された4軍から挑戦が始まる若武者は「今年は(4軍戦で)10本塁打」とノルマを設定し、自信をみなぎらせた。(井上 満夫)

 ◇ホセ・オスーナ 2007年(平19)3月27日生まれ、ドミニカ共和国サントドミンゴ出身の15歳。7歳で野球を始め、11歳で同国世代別代表としてコロンビア、ブラジル、パナマなどでの大会で3本塁打、打率.380をマーク。13歳まで投手経験もある。1メートル85、82キロ。右投げ右打ち。

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