阪神・秋山 来季こそ“2軍の帝王”返上だ!1軍で正真正銘の「最多勝」獲る

[ 2022年12月3日 05:15 ]

鳴尾で練習を行い、ストレッチする阪神・秋山(撮影・北條 貴史)
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 阪神の秋山拓巳投手(31)が2日、西宮市内で契約更改に臨み20%減となる8800万円で契約を更改した。今季1勝に終わるも、2軍では9勝を挙げ3年ぶり4度目のタイトルを獲得。来季こそ“2軍の帝王”返上を誓うとともに、2年ぶりの2桁勝利をノルマに正真正銘の「最多勝」獲得を宣言した。

 1年前、年俸1億円の大台到達にほころんだ秋山の表情は、対照的に険しかった。

 「(減俸は)結果を残していないので仕方ない。話すことが無いくらい投げてないので、(球団とは)今シーズンの話はほとんどしてないです」

 1勝に終わった今季を一から振り返ることはせず、逆襲を期す来季へ視線を向けた。

 「膝の状態が良くなっているので、もう一回走り込んで来年のキャンプを迎えたい」

 今春に痛みを発症し、最後まで完治に至らなかった古傷の右膝の状態が今オフは回復傾向にある。「しっかり練習できる体にもっていければ、やれる自信はあるので」。昨年まで2年連続で2桁勝利を挙げている右腕は自信を漂わせた。

 発奮材料には事欠かない。先月25日に「NPBアワーズ」に出席したが、壇上に上がったのは午前中のファーム部門。自身4度目となる「最多勝」での表彰も「午前中は行き疲れた。3年ぶり4度目と紹介されてすごい恥ずかしかったので、来年は夜の部に参加できるように頑張りたい」と唇をかんだ。今季の9勝を含めて2軍での通算勝利数「61」は歴代トップの小野和幸氏(西武ほか)の63に肉薄。記録を更新しないことが、背番号21の本望だ。

 今季は西純、才木が活躍し新世代も台頭。先発ローテに返り咲くのは容易ではないが、来季14年目の31歳もプライドをにじませる。「(鳴尾浜でも)自覚が足りない選手が多くてまだ負けないなって感じていた。若手に抜かれそうという危機感はなかった。(西)純矢とか才木とか先発が出てきましたけど、投球術ということに関しては全然負けていない」。真価を示せば、すべてひっくり返せる。

 「勝てる投手だとは思っているので、最多勝を争えるように頑張りたいなと」。正真正銘のタイトル奪取が復活の証になる。(遠藤 礼)

 ○…秋山は親交があるEXILE・ATSUSHIにも復活を誓った。今季から登場曲「Put it on the line」を提供してもらい、3月にはコラボグッズも発売された。活躍次第で第2弾も検討されていたそうで「しっかり投げていたら第2弾があったらしいので。出すことができなかったので(ATSUSHIから)頼むよ、みたいなやりとりはありました」と明かした。「需要があるか分からないけど、僕は頑張って投げ続けたい」。来季こそ、心強いBGMを力に白星を量産する。

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2022年12月3日のニュース